たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

映画のこと/埋もれがちな傑作

埋もれがちな傑作/獣人

女性を殺害したくなる発作を持つ鉄道機関士が殺人事件の犯人である人妻に恋したことから起る悲劇を描くサスペンス。監督はジャン・ルノワール。原作はエミール・ゾラ。出演はジャン・ギャバン、シモーヌ・シモンほか。(映画.comより転載) このシークエンス…

埋もれがちな傑作/アルチバルドデラクルスの犯罪的人生

いつものブニュエル、主人公の思いとは裏腹になかなか思うように事態が進展しない、、、進展しないといっても、主人公のサイコ野郎、幼少の頃の体験から、人を殺したくてしょうがない、修道女、祈りをささげる処女(と思っていた)、ギャンブル狂の女、そし…

埋もれがちな傑作/偽りなき者

こんな凄い映画がまだまだあるんだね、ボクは知らなかった、当時海外の映画賞で様々な賞を取っているから、単にボクが知らなかっただけだけど、<アナザーラウンド>を観る予定なので下準備に同監督の旧作としてコレを観たのだけど凄かった、、、日本にも<…

埋もれがちな傑作/KILLER OF SHEEP_キラーオブシープ

学生映画にしてBBCの選ぶ「オールタイム100」の一本にもなった、それこそ日本未公開、そしてソフト化もメディア化もされていない完全に埋もれてしまっている傑作、、、学生映画なので権利関係無視で様々な楽曲を使用しているのが広く鑑賞されていない要因と…

埋もれがちな傑作/去り行く男_JUBAL

西部劇ファンの間では有名でも 映画ファンにはあまり知られていないのではないか? ボクは知らなかったこの映画 ただ、デルマーデイヴィスだから 『観ておいた方が良いかな』と思って、とりあえず鑑賞したら すごく良い映画だった こんな良い映画が まだまだ…

埋もれがちな傑作/ハッピーアワー

濱口の<ドライブマイカー>があまりにも良かったので、見逃していた<ハッピーアワー>を観ることにした、上映時間5時間18分、、、その年のキネ旬ではベストテンの上位だったが、観ている人はとても少ない埋もれがちな一本、、、 30歳代後半の4人の女友だち…

埋もれがちな傑作/ウォーリー

公開当時以来の鑑賞となった<ウォーリー>、、、当時は、良い映画だが、宇宙ステーションに行ってからのくだりがバタバタしていた印象だった、、、しかし改めて観てみるとそんな悪印象はない、、、主人公やメインの登場人物(機械)のセリフは極端に少なく…

埋もれがちな傑作/カリフォルニアドールズ

ピーターフォークが カリフォルニアドールズというタッグチームをマネージメントしながら 米国全土各地をドサ周りするロードムービー 数十年ぶりに観たけど、やっぱり良いねえ、、、 この三人のバックボーンはまったく語られない その関係性は「今」を映すだ…

埋もれがちな傑作/ガッジョディーロ

ロマについて語れるほど知識はないが ときどき映画で描かれているので存在は知っている 「ジプシー」とも一般的には呼ばれ 欧州の広い範囲に生活の場(集落)をもつ少数民族 <黒猫白猫><ルジタン><ショコラ>なんて映画のタイトルを思い出す、、、 <ガ…

埋もれがちな傑作/古都(中村登)

双子であるために捨てられた娘は、帯問屋の家主に育てられ何不自由なく育てられた、、、大人になりある年の祇園祭の夜、自分に瓜二つの女性に出逢う、その瞬間姉妹だと感じて声をかけ事情を訊くと二人はやはり双子で、実の両親はとっくに死んでいた、、、残…

埋もれがちな傑作/13回の新月のある年

うちの次男の「LGBT」についての持論 自分が望まない生れながらに心と体が一致しないトランスジェンダーは、ある種の障害として社会が抱擁すべき人たちであるが、それと同じようにゲイやレズやバイセックシャルを含めることに違和感を感じるのだ、、、単なる…

埋もれがちな傑作/ビッグシティ_大都会

公開当初は「大都会」というタイトルで 岩波ホールで公開されていた記憶があるが 時を経てタイトルを変更するのが 今では一種の流行になっているような気もする 大都会とビッグシティで どれほど変える意味があったのだろう、、、 インドの封建社会、差別社…

埋もれがちな傑作/それを暁と呼ぶ

ブニュエルあたりになると まったく語られることもない作品でも、、、傑作 貧乏でも過酷な労働があるわけでもないのに不満を言う 家事をしてくれるメイドがいて 何不自由なくても暮らしても「幸せにしてよ」と女は口にする 一つを得ると、更にまた一つ得よう…

埋もれがちな傑作/乳房よ永遠に

日本映画史に残る名作であるが まだまだ一般的にはそう言われることもない 埋もれがちな傑作 時が経つにしたがって 評価が上がってゆく気がする 名女優・田中絹代の監督作品<乳房よ永遠なれ> このタイトルから薄々気づくように 女性の乳癌の話、、、 前半…

埋もれがちな傑作/ベビイドール

<世界にひとつのプレイブック>以来だ この言葉を聞くのは「EVERY CLOUD HAS A SILVER LINING」 「どんな黒雲も裏は銀色」 たとえ今は曇っていても、その雲の裏側には太陽が当たっている どんなに悪い状況でも必ず希望の光が当たる そんな格言 女は18歳で結…

埋もれがちな傑作/のんき大将

ブニュエルによるスクリューボールコメディ スクリューボールといえば<或る夜の出来事> <或る夜の出来事>といえば<卒業>のラストに影響を与えが このブニュエルのスクリューボールも ラストは<卒業> <卒業>のラストをもちながら そして、物語は落…

埋もれがちな傑作/レッドムーン_The Stalking Moon

西部劇マニアの間ではとても評判の作品と噂に聞きながら 見逃していた<レッドムーン>をやっと観た、、、 「ストーカー」「ストーキング」という言葉が 日本で一般的に知られるようになってから まだ20~30年ほどしか経っていないと思うので、 この映画の…

埋もれがちな傑作/ハズバンズ

唯一未見だった カサヴェテス作品<ハズバンズ>が やっとメディア化されたので(U-NEXT配信)飛びついた 悪友4人の仲間のうち一人が死に、その葬儀から本編は入る、、、そのまま男3人は浴びるように酒をくらい、朝帰りと思いきや、数日を酒と共にバカ話に…

埋もれがちな傑作/縛り首の木_The Hanging Tree

長身の医師ジョー・フレイル(ゲイリー・クーパー)はひとり新興の金鉱地モンタナのスカルクリークにやってきた。そしてちょっとした盗みを働き町の顔役フレンチイ(カール・マルデン)に肩を射たれた若者ルーン(ベン・ピアザ)を救った。フレイルの召使と…

埋もれがちな傑作/哀愁の湖_Leave Her To Heaven

たしかに湖は登場するけど このタイトル<哀愁の湖>は何か違うね 「哀愁」なのかな? つまらない題名だよね だからといって原題の「Leave Her To Heaven」に マッチした邦題を考えてみてもなかなか難しい 「罰を与える罪人」「狂った愛」「天国より復讐をこ…

埋もれがちな傑作/恐怖のまわり道_ Detour

噂には聞いていた 日本ではあまり語られないが B級低予算映画でありながら「(死ぬまでに観たい映画)1001本」にも選ばれていて 「これまでで最も容赦なく強烈な心理スリラーの1本」とも言われ ヒッチコック並みの(いや、作品によってはそれ以上の)クオリ…

埋もれがちな傑作/落穂拾い

やっと観れた アニエスの<落穂拾い> 言われているだけのことはある、、、やはり傑作だ 16mmやハンディのビデオで撮られたドキュメンタリー もしくはそこにあるがままの記録 作り物ではないから、劇映画でもないが ドキュメンタリーとは呼ぶにも抵抗がある…

埋もれがちな傑作/893愚連隊

お気に入りのブロガーらん姐さんの お気に入りの人、荒木一郎準主演作で 中島貞夫の駆け出しの頃のチンピラ映画 それはきっと荒木一郎が出演しているから 単なるらん姐の思い入れでしかないのだろうと まったく期待せずに鑑賞していたら ものの数分 ぇ、、、…

埋もれがちな傑作/南部の人

アカデミー賞をとった<ノマドランド>だけど あれを観た時に デシーカの<ミラノの奇蹟>をフト思い起こした 「綺麗な夕陽を見れる場所」の名シーンが カラーで<ノマドランド>で蘇った気がしたんだよね あれはファンタジーであり 貧しい者たちの夢物語で…

埋もれがちな傑作/法律なき町_WICHITA

たしか <ウィンチェスター銃'73>の冒頭ウィチタの町で 保安官のワイアットアープが拳銃所持を咎めるシーンがあった、 ウィチタは狩猟の腕で名を馳せたアープが 商売を始めようと辿り着いた町 なり往き上、保安官になり その後、ウィチタの町を出ていくこと…

埋もれがちな傑作/国境は燃えている

名作<鞄を持った女>のヴァレリオズルリーニによる イタリア軍が占領したギリシャで パルチザンのゲリラ攻撃に怯えながら 積み荷(従軍慰安婦)をトラックで運ぶ話し、、、 もともとの娼婦も、一般人女性も、腹をすかした14歳の少女も 金のため、食事にあり…

埋もれがちな傑作/何が彼女をさうさせたか

昭和五年、1930年の極東の小さな島国の日本の映画だから、この作品が他国の映画に影響を受けたり与えたかどうかは分からないが、いろいろな映画との共通点が多い、、、<散りゆく花><フランケンシュタイン><道><エルマーガントリー><橋の上の娘><…

埋もれがちな傑作/誘惑

「いい天気だなぁ」 そのセリフの後のカットに 思い切り、いわゆる「雨」が降っている(フィルム傷) 傑作なんだから ここらへんはレストアしてほしいね、、、 吉村公三郎監督 佐分利信、原節子、杉村春子 恩師が亡くなり、妻が結核で療養中の代議士が、その…

埋もれがちな傑作/お嬢さん乾杯

木下惠介ファン、オールド邦画ファンの間では 今もなお人気の作品だが 一般的には埋もれがちな<お嬢さん乾杯>を 木下好きを自称しながら、今頃になって観た、、、恥ずかし 貧乏に落ちぶれた華族の一家の令嬢と 貧乏から這い上がった成金男の恋の顛末 屋敷…

埋もれがちな傑作/無言歌

中国の恥部を炙り出し続けるドキュメンタリー監督であり映像作家の王兵(ワンビン)の代表作のひとつで唯一の劇映画<無言歌>を観た、、、1956年毛沢東は百家争鳴、言論の自由を推奨し、中共に対する批判も歓迎すると宣言したが、翌1957年に方向転換し、厳…