ブニュエルあたりになると
まったく語られることもない作品でも、、、傑作
貧乏でも過酷な労働があるわけでもないのに不満を言う
家事をしてくれるメイドがいて
何不自由なくても暮らしても「幸せにしてよ」と女は口にする
一つを得ると、更にまた一つ得ようとする、それは止まることがない
一方で
家も仕事も金もない
病弱で貧しい夫婦は「あなたがいれば幸せよ」という
なのに、
大金持ちの社長は
産業医の看護婦に手を出し
主人公も妻がいるのに
他の女に一目惚れし
ズブズブと不倫沼へ
ブニュエルの1/4世紀を支えたメキシコではなく
「そろそろ帰ってきたら」と誘われて
さらっと帰国し撮った非メキシコ映画
なんで、今まで帰ろうとしなかったのぉ~
反体制革命三部作
<それを暁と呼ぶ><この庭に死す><熱狂はエルパオに達す>
「宗教 ♰ 思想」そして不道徳
欲と無欲
愛と性
様々な愛の形が錯綜する
重い荷車に繋がれたロバ
そのロバを蹴る人
様々な対比をサラッと示す
ブニュエルの鶏小屋は性的欲求
そして、鶏は死の前ぶれ
さんざん冒頭で映した看護婦を
途中から全く使わない
期待させといて、、、出ないんかい!
ブニュエルの映画で遊ぶこと
ブニュエルの映画で考えること
ストーリーは至って単純だけど
幾つもののなぞなぞを感じる楽しさ
それがブニュエルを楽しむということ、、、