長身の医師ジョー・フレイル(ゲイリー・クーパー)はひとり新興の金鉱地モンタナのスカルクリークにやってきた。そしてちょっとした盗みを働き町の顔役フレンチイ(カール・マルデン)に肩を射たれた若者ルーン(ベン・ピアザ)を救った。フレイルの召使となったルーンは、過去を隠した孤独なフレイルの身の上を不思議に思った。ある日、スカルクリークに来る駅馬車が強盗に襲われ、暴走した馬車に残った女の乗客1人をのぞいて客がみな殺しになる事件が起こった。探索隊が出され、フレンチや、彼に顔はまだ知られていないルーンもこれに加わった。見つけ出された、スイスからこの地にやってきた女エリザベス・マーラー(マリア・シェル)は、激しい太陽光線に顔を焼かれて半死半生の状態だった。フレイルとルーンは彼女をひきとって治療につくした。やがて快方に向かった彼女に、フレンチイが手を出したが、彼はフレイルに殴り倒された。陽に焼かれた目も全快し、エリザベスはフレイルを思慕するようになっていた。しかしフレイルは何故かこれを拒んだ。彼女はルーンとともにフレイルの家を出てフレンチイと組んで金鉱採掘をはじめた。実はその資金は、密かにフレイルが出しているのを彼女は知らなかった。採掘ははかどらなかった。ところがある暴風雨の日、倒れた巨木の根元から輝く大金鉱脈が発見された。夢を実現させたフレンチイは狂喜して酒に酔い、かねて狙っていたエリザベスに襲いかかった。来合わせたフレイルの拳銃が、フレンチイを即座に葬った。この時、フレンチイの振舞い酒に酔った群衆がフレイルを襲った。彼は山頂の縛り首の木にかけられる危機に追いこまれた。その彼を救ったのは、金鉱の権利を放棄して彼の助命を求めたエリザベスだった。昔、兄と不貞を働いた妻を自殺させた過去をもつフレイルも、今はエリザベスの愛をうけ入れることに心を決めるのだった。(以上)
画が素晴らしくいい
構図は勿論、色調、色の配分が的確で、
たとえばブルーの眼の演者を揃えて
それを活かした背景作りなど職人的で丁寧な画作りに魅了される、、、
ストーリーも面白くて引き込まれるのだが
ラストの後味の悪さが引っかかる
悪を際立せて
金よりも大切な愛を掴むモヤモヤするハッピーエンドよりも、
ここはセオリー通り
主人公に今まで助けられた人々が立ち上がって
野蛮な連中に対抗し
正義が強調されるハッピーエンドを望むのだ
その一点だけはモヤモヤする
が
それでも揺らぐことなく傑作と言える
職人監督デルマーデイヴィスの渾身の一本、、、