たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

埋もれがちな傑作/893愚連隊

 

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お気に入りのブロガーらん姐さんの

お気に入りの人、荒木一郎準主演作で

中島貞夫の駆け出しの頃のチンピラ映画

 

それはきっと荒木一郎が出演しているから

単なるらん姐の思い入れでしかないのだろうと

まったく期待せずに鑑賞していたら

ものの数分

ぇ、、、これってフレンチノワール

ヌーヴェルバーグ前夜のメルヴィルのような、、、

 

もちろん画もそうだけど

セリフ途中に電車の音を被せてみたり

軽快なジャズや重いジャズを出し入れしたり

細部にわたってフレンチノワールを意識してカッチョイイ~

 

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概要

京都を拠点とし、白タク、盗みなどで生計を立てる若いチンピラ3人組が、本流のヤクザの圧力に押されながらも奮闘する様子を描いている。京都の街中をオールロケーションで、全編無許可のゲリラ撮影を敢行した。クライマックスに松方弘樹が呟く「ネチョネチョ生きとるこっちゃ」という名台詞は語り草である。(Wikiより)

 

今ならステディカムで移動撮影するようなシーンは

みんな長玉を多用して

むしろ臨場感が溢れている

 

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キャスティング

中島は「現代劇のノウハウは東映京都に全然ないため、若手だけでやらせて欲しい」と要望。松方弘樹は岡田からの推し込みだが、他の主要キャストは中島が決めた荒木一郎は人から紹介され、近藤正臣は1966年の今村昌平監督『エロ事師たちより 人類学入門』を観て気に入り、広瀬義宣は大部屋俳優だが簡単なオーディションをして決めた

Wikiより)

 

荒木一郎がいい

<悪名>ではじめて田宮二郎を観た時のような感覚を得た

 

さらに近藤正臣がいい

こういう役も似合うのだね

これ<柔道一直線>の以前/以後どちらなのだろうか?

スケコマシ役をスマートに演じて

いかにも板についている

 

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撮影

当時富士フィルムから、ASA2000という高感度フィルムが発売され、暗いところでもライターだけで顔が映るか、などテストを経て使用。またドイツ製のサイレントARRIというカメラを使い京都駅の構内など全部盗み撮り(ゲリラ撮影)した。あとから製作部が謝って回った。使用したカメラはシンクロがほとんどできず、隠し撮りしてアフレコを行った。撮影所の所内を撮影にはじめて使用した。撮影所本館の部屋を病室にして、向いの棟の屋上から撮影した。中島は「こういうのは全部、俺たちが始めた」と話している。(Wikiより)

 

そうか、長玉の使用も

ゲリラ撮影が故

 

どうりで道行く人たちが

エキストラでなければ

キャメラが居てはまずい事情があったのだね

 

それがむしろ良い効果を生んで

結果オーライ、、、的な、、、

 

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タイトル

最初の岡田所長の前での本読みで、「タイトルは"八九三愚連隊"でいけ、いいな」と"八九三愚連隊"という文字をその場で書き念押しされ、「はい」と答えたが、今さら"八九三"じゃ能がないし、愚連隊は断じてやくざじゃない、"ハチ・キュー・サン"の方が語呂もいいと印刷屋に"893愚連隊"と書いて届けた。中島自身は、"はちきゅうさんぐれんたい"と読んでいるという。(Wikiより)

 

え、、、ハチ・サン・キュウ、、、なのか、、、

 

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評価

興行的には振るわなかったが半年か一年後に大学の映研やプロ仲間から評価が上がり、中島が「日本映画監督協会新人賞」、「日本映画記者会特別賞」、荒木一郎が「映画批評家賞新人賞」を受賞した[4]
無意識の「ヌーヴェルバーグ」とも称され、全編に流れる広瀬健次郎コンボジャズ赤塚滋のシャープなモノクロ映像、洋服も美術も全体にオシャレで当時の東映映画としては相当にカッティング・エッジの部類に入るとも評されるゴダールの影響をいわれるが、中島自身はゴダールなどヌーヴェルヴァーグはそれまで観たことがなかったと話している(Wikiより)

 

白黒なのも

単に予算がなかっただけらしいが

それさえも良い効果を生んで

何から何まで運の良いツキを持った映画だ、、、

 

ヌーヴェルバーグというよりも

フレンチノワールと思うのですが、

当時はヌーヴェルバーグが持ち上げらえていた頃だろうから

なんでもかんでもヌーヴェルバーグって言っとけってことになっちゃうんだろうなぁ

ゴダールよりもメルヴィルですよ、ぜったいに、、、

 

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逸話

  • 出所した天地茂が高松英郎に「天皇たら親分たらは嫌いなんや」という台詞を巡り、映倫と揉め、結局「天皇たら」の音が消えているプリントと消えてないプリントがあるという
  • 日活が「日活ニューアクション」路線を模索する際の参考として本作を社内試写した。荒木一郎が1972年に『白い指の戯れ』を日活で撮ったとき、監督の村川透からその話を聞かされたという。荒木は本作のあと同年9月にビクターから歌手デビューの話が来て、俳優だといつまで経ってもギャラが上がらないから、歌手になった方が早いと『空に星があるように』でデビューし、その後は歌手活動にウェイトを置いた(Wikiより)

 

いろいろと面白いねえ、、、

 

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兎に角観るべき一本

拾い物を拾って、得した気分にさせてくれるはずの傑作だ、、、

 

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