たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

埋もれがちな傑作/恐怖のまわり道_ Detour

 

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噂には聞いていた

日本ではあまり語られないが

B級低予算映画でありながら「(死ぬまでに観たい映画)1001本」にも選ばれていて

「これまでで最も容赦なく強烈な心理スリラーの1本」とも言われ

ヒッチコック並みの(いや、作品によってはそれ以上の)クオリティの高さで観客を釘付けにする

エドガーGウルマー監督の<恐怖のまわり道>を観た、、、

 

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物語 

ニューヨークのナイトクラブでピアニストを務めるアルは、歌手のスーと交際している。しかし、さらなる成功を目指すスーは彼のもとを去り、ロサンゼルスへ渡る。彼女のことを諦めきれないアルは、ヒッチハイクをして西へ向かう。

アルは、アリゾナ州ハスケルのオープンカーに同乗する。ハスケルの腕には引っ搔き傷があり、それは女につけられたものなのだという。夜、眠りにつくハスケルに代わってアルが車を走らせていると、大雨が降り出す。アルは、車の屋根を閉じるためにハスケルを起こそうとして助手席のドアを開けるが、ハスケルは地面に倒れ落ちる。心臓発作により息絶えたハスケルを草陰に隠したアルは、ハスケルになりすまして旅を続ける。

アルは、ガス・ステーションに立っていたヴェラを車に乗せる。しばらく助手席で眠っていたヴェラは、目を覚ますなり、ハスケルはどこにいるのかとアルに問う。ハスケルを引っ掻いた女とはヴェラのことだったのである。アルは、これまでの経緯をヴェラに話す羽目となる。ヴェラは、アルが自分の言いなりにならなければ警察に全てを話す、と彼を脅迫する。2人はハスケル夫妻を名乗り、ロサンゼルスにアパートメントを借りて共同生活を始める。

ハスケルの車を売るために、アルとヴェラは中古車店へ行く。アルが店員に自動車保険のことを聞かれて口ごもっていると、ヴェラが事務所へ入ってきて、車を売るのは止めたと告げる。ヴェラは、車の小物入れを開けて、ハスケルの父親が危篤であると報じる新聞記事を見つけていたのである。

2人はアパートメントへ戻り、口論を始める。ヴェラは、アルがハスケルになりすましてハスケルの父親の遺産を手に入れるべきだ、と主張する。ハスケルのことを十分に知らないアルは、ヴェラの提案に反対する。ヴェラは、アルが窓を開けに行った隙に、電話を抱えて寝室へ閉じこもる。アルは、ドアの下から伸びている電話線を全力で引っ張り、ヴェラが警察へ電話するのを止めようとする。(ここからはネタバレ/カーソルをなぞると読むことが出来るが、読まずに本作を観るべきと思うよ)→彼は体当たりでドアを開けて寝室へ入るが、電話線で首を締めつけられたヴェラは窒息死していた。アルはヴェラの死体をその場に残し、アパートメントを立ち去る。

アルが再びヒッチハイクを続けていると、パトカーが彼の前で停まる。警察官の言われるがまま、アルはパトカーに乗り込む。アルを乗せたパトカーは夜道を走り去って行く。(以上)

 

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太陽がいっぱい>など

その後の「なりすまし」モノに多大な影響を与えたのだろう

そういう観点からも観ておきたい

 

6日間で撮影された

低予算のB級作品として

当初は期待されていなかったが

これを観た人たちからの高い評価を積み重ね

映画史に名を遺すほどの扱いに至ることになる

 

まさに日本では

今でも埋もれ続けている傑作だ

これを観ないのは映画ファンとしては、とてもとても勿体ないことだ、、、

 

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