たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

#映画レビュー

埋もれがちな傑作/怒りの河

ハズレのない監督 アンソニーマンの<怒りの河>を観た、、、 出演は、 数々の名作を飾った、言わずと知れた名優ジェームズスチュワート ダグラスサーク組の筆頭俳優のロックハドソン <アラビアのロレンス><エルマーガントリー><必死の逃亡者>アーサー…

映画感想/未来のミライ

細田守監督作品<未来のミライ>が アニー賞を獲得!と大々的にニュースされている それに水を差すわけではないが 受賞したのは「インディペンデント長編アニメーション賞」 数ある部門の一部門賞 もっと分かりやすく言うと カンヌ映画祭の最高賞は「パルム…

映画感想/バーニング劇場版

今年一番観たかった作品 <バーニング劇場版>の初日に 韓流ファンの妻と次男と行ってきた、、、 次男は原作もテレビ版もみていないが こんな感想だった 「(韓国でも人気の)宮部みゆきの火車にプロットが似てない?」 「いかにも(原作者の)村上春樹の好…

ボクの好きなショット/家庭

いわゆる <大人は判ってくれない>から続く 「アントワーヌドワイエ」シリーズ全5作品の4本目<家庭> トリュフォーの分身ともいえる JPレオ演じるアントワーヌの物語 オープニングからかかる まるでヒッチコック映画の音楽のような メロディというよりは…

ボクの好きなシーン/快楽

<快楽>といっても、エロではない、、、 名匠マックスオフュルスの<快楽> モーパッサン原作のオムニバス映画 残念ながら動画が見当たらず、画像で、、、 最初のエピソードがいい 夜な夜なダンスホールに通うマスクの男、ダンスホールに入ってくる、なぜか…

埋もれがちな傑作/ガートルード

昔、友人に 「黒澤やスピルバーグは第一級のA級の巨匠だけど、溝口やウエルズやドライヤーは 超一級の超A級の大巨匠だ」と言ったら、 怪訝な顔をされた、、、だって本当のことなんだも~ん そのドライヤーの遺作<ガートルード> 題名は <ハムレット>に…

埋もれがちな傑作/顔のない眼

「傑作」というには言い過ぎかもしれないが 映画史上に極めて重要な一本である、、、<顔のない眼> 随所に 「え、これ何かの映画みたい」 「どこかで見たことあるような」と思える場面が登場する いろいろな映画に影響を与えているのは事実 <私が生きる肌…

映画感想/空飛ぶタイヤ

昔々 呑み屋のママに言われたことがあるね 「あんたのとこみたいな小さな会社は潰れたって日本国には何の影響もないのさ」 「ま、カス、ホコリ、いやチリみたいなもんだから」と、 これは ママがボクを怒らせようとして言ったわけでもなく 社会の仕組みの話…

埋もれがちな傑作/女の園

木下惠介の<女の園> 「女の園」というフレーズはこの映画から始まった 原作は「人口庭園」 木下惠介だからね 観始めるとスイスイ引っ張られていくね 脚本がいいからね 脚本の構成が巧いからね あっという間に「終」 2時間22分の本編が 体感的には「1時間…

酒の肴のMOVIE/狂った野獣

安い焼酎とエイヒレでもつまみながら 眠れない夜に眺めているには最適な映画<狂った野獣> 東映が同じ1976年に渡瀬恒彦主演で『暴走パニック 大激突』(深作欣二監督)と共に二本だけ製作した"カーアクション"をメインとした映画である[1][2][3]。本作は、'…

ボクの好きなショット/下町の太陽

山田洋次監督と 山田監督のミューズといえる倍賞千恵子主演 <下町の太陽> 当時 優秀な人材を揃える松竹では 松竹ヌーヴェルバーグというムーブメントが起こるね 勅使河原、大島、吉田、篠田、、、 山田も東大を出た秀才だったけど 撮影所では頭角を現すの…

ツカミはOK!な映画/ブルーに生まれついて

Born To Be Blue 伝説のジャズトランペッター チェットベイカーの物語 その導入部が非常にいい 牢屋の中で震えながら 冷たい床に伏している彼 目の前にトランペットがある トランペットの吹き出し口の 丸で洞窟の中から這い出てくる蜘蛛 そいつがトランペッ…

埋もれがちな傑作/霧の旗

原作は読んでいないので ボクの評価は過大かもしれないけど (この手の作品は大概原作の方がより良い) 山口百恵の東宝<霧の旗>が観たく その下準備に松竹・山田洋次版の<霧の旗>を観てみた、、、 導入部が非常に良い ひとりの若い女性が長時間をかけて …

埋もれがちな傑作/風が吹くまま

非常に有難いことに レンタルでキアロスタミの<風が吹くまま>の貸出しが開始された すぐさま借りて鑑賞、、、 イランは首都のテヘランの北700キロにあるシダレという山村。そこで行われる珍しい葬儀の取材のため、クルーと同地に訪れたTVディレクターの…

埋もれがちな傑作/見えない恐怖

もともとは典型的なB級映画監督 しかしスコセッシ監督や蓮實先生によって持ち上げられた リチャードフライシャーの<見えない恐怖> その数年前には ヘップバーンの<暗くなるまで待って>が公開されているので 当初は同じ盲目の女性を主人公にした 二番煎…

埋もれがちな傑作/女狙撃兵マリュートカ

ソ連映画の名作<誓いの休暇>の グリゴ-リチュフライ監督の処女作 砂漠に埋もれてしまっているような映画だけど 是非とも観ておきたい傑作だ、、、 一九一七年、革命に次ぐ内乱時代のこと。コザックと戦って生残った二十三人の小部隊がカスピ海に近いカラ…

埋もれがちな傑作/裸の町

つくづく映画は「つながり」と思う ファミリーツリーのように 誰かが誰かの影響を受け また誰かが引き継いで時代を渡る 名作中の名作<裸の町> すべての刑事ものの原点 なのに これも日本では埋もれている、、、 黒澤明が ジョンフォードの影響を受けている…

テレビ鑑賞/バーニング・テレビ版

公開待ち遠しい<バーニング・劇場版>だが、ともかく、NHKで放送されたオリジナルのテレビ版を鑑賞してみた、、、 村上春樹原作の<納屋を焼く>の設定を多少変更しつつも、テレビ版は原作の短編小説の尺とほとんど一致し終わった、、、 映画版では「その先…

映画感想/イカリエ-XB1

<2001年宇宙の旅>の製作された1968年の5年前の 1963年にチェコスロバキヤで公開された本作<イカリエ-XB1> 2163年、宇宙船イカリエ-XB1は生命探査のため、アルファ・ケンタウリ系へと向かっていた。 その途中、船は漂流中の朽ちた宇宙船を発見する。船…

埋もれがちな傑作/ポゼッション

最近 再評価され出したといわれる 80年代のベルリンを舞台にした異色作 (なぜか演者の言語は英語) これは傑作とは言えない、、、狂っている! <ポゼッション> ボクの苦手とするグロ 非常に不快で やろうとしていることが絶対に間違っていると思いながら …

映画感想/アリー スター誕生

A Star Is Born ボクは ほとんどの映画に良いところがあると思っている だから 「まったくダメ」「いいとこ無し」「大嫌いだ」という映画は 年間に300~500本観ても、数本だ、、、 ところが この映画を観た直後の妻と次男は ケチョンケチョンに大バッシング …

映画感想/バトルオブザセクシーズ

世界のテニス界で ナブラチロアの前の クリスエバートが登場する以前 60年代後半から70年代前半の絶対的女王といえば ビリージーンキングだよね マイケルジャクソンの名曲<ビリージーン>♪は このテニスの女王ビリージーンキングを歌っているとも言われて…

映画感想/グッバイゴダール!

<軽蔑>や<気狂いピエロ>を思わせる色配分で ゴダールと当時の妻アンヌヴィアゼムスキーの生活を コメディタッチで描く<グッバイ、ゴダール!> ゴダールのプライバシーと人となりを見せる映画 もしくは、ゴダールという人物のマヌケ話し ただの革命バカ…

映画感想/ROMA ローマ

ROMA 1970年代のメキシコ、メキシコシティ、ローマ地区、医者一家の使用人として働く女性クレオ、恋人に妊娠を告げると彼は目の前から消えた、、、、 只今 全米中の賞レースで 先頭を突っ走っているのが<ROMA> NET配信作品のため アカデミー賞の対象になる…

埋もれがちな傑作/恐喝(ゆすり)

ヒッチの10作目 英国時代の作品 そして ヒッチ初のトーキー しかし 冒頭10分ほどはサイレント 無声映画だから 画の連続で伝える力が強い まさにモーションピクチャー! ツカミはOK! そして10分後 突然トーキー映画に変身 それでも 画の力で観せていく いか…

映画感想/トレインミッション

COMMUTER 原題は「通勤列車」 電車版ダイハードというか 通勤列車版キューブ(とかソウ)というか 通勤列車の中で繰り広げられる ほぼリアルタイムで進行する ワンセットもの(密室もの) 監督は<エスター>や<ロストバケーション><アンノウン>の ジャ…

ツカミはOk!な映画/KIDSキッズ

ガスヴァンサント製作総指揮による 青春映画 青春映画といっても こんなのは青春といえる代物ではない まったくもって気分の悪くなるクソ映画 でも それはボクたちがたまたま そういう街で生まれず 周囲の環境に恵まれていたから言えること 誰でも ここのい…

映画感想/娼年

松坂桃李主演<娼年>を観た、、、 学業がおろそかになっているバイト学生の領が踏み込んだ男娼の世界、そこで知る女たち、、、 とにかく、セックスシーンがふんだん 一夜限りの女、男娼ビジネスの女性経営者のの助手(障碍者)、インテリ主婦、放尿露出狂、…

埋もれがちな傑作/動くな、死ね、甦れ!

この一つ前の記事「キネマ旬報/80年代ベストテン(洋画)」で 上位5位のタイトルを眺めた時 <動くな、死ね、甦れ!>を見つけて 「?」と、思った人もいるのではないかな? 「?」と、思った人 シネフィルを自負するなら 絶対に観なくてはいけない必見の…

映画感想/寝ても覚めても

評判の映画<寝ても覚めても>を観た いかにも通好みの いかにも蓮實重彦好みの いかにも蓮實シンパ好みの、、、 終了後 次男が呟いた 「まるっきり<ティファニーで朝食を>じゃーん」 終盤 雨、猫、曲は(ムーン)リバー たしかに<ティファニーで朝食を>…