たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

映画感想/バーニング劇場版

今年一番観たかった作品
<バーニング劇場版>の初日に
韓流ファンの妻と次男と行ってきた、、、

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次男は原作もテレビ版もみていないが
こんな感想だった

「(韓国でも人気の)宮部みゆき火車にプロットが似てない?」
「いかにも(原作者の)村上春樹の好きなキーワード満載だね」
ティファニーで朝食を思わせる主人公女性のキャラと猫だね」
「(劇中のキーワード)フォークナー作品の一人称は信用できないってことだよ」
青春の殺人者で水谷豊のお母さん(市原悦子)がいうセリフとかぶるよね」

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作家を目指す青年と幼馴染で青年の方は恋人と思っている女性、女性がアフリカ旅行に行った際知り合った謎めいた金持ちの男の不思議な三角関係、ある日男と女が北朝鮮国境近くに村に住む青年の家にやって来た、その時男は青年にビニールハウスを燃やすのが趣味だと告白する、そして三人でマリファをやり、女が裸になって踊り出す、、、この夜を境に女は行方をくらまし、主人公の青年は男を疑い女の消息を解明しようとするのだが、、、

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ボクは原作でもテレビ版でも描かれていない
「その先」を、この監督のイメージを、知りたく鑑賞した

原作もテレビも
女が行方をくらますまでを描いており
それがなんとも不思議な余韻を残していた、、、

しかし劇場版では
謎解きがハッキリしめされず
観客全員が釈然するような結末ではなかったはずだ

一番の納得しやすいオチはやはり金持ちの男が女を殺したということ
「ボイル(猫)」、「安物スポーツウォッチ」、「湖にたたずむ男」がその理由だ







その一方で、主人公自身の幻影
すべてが夢とも思えるし、自分自身も犯人になりえるとも言える
それは「女と交わる」イメージや「少年が燃え盛る」ビニールハウスの前で立つ映像

また、これはボクが期待したオチであったのだが、

すべては女の狂言で、金持ちの男と協力して
主人公の男に失踪した女を探させるように仕組んだものとオチを想像していた





「井戸」の件や「親戚や昔を知る人たちの記憶」が一致しないから


そのように考えようによっては3通りの考え方が出来てしまうオチ、、、 














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テレビ版以上に期待した以上のものはなかったものの
中盤までの(テレビ版の終盤まで)三人の関係性や
随所に良い場面があった、、、

また
未来に明るさを抱けない青年たちと
韓国のギャツビーたち

北朝鮮の国境近くの設定は
そんな一向に未来の姿が見えない韓国の情勢を表すに的確だった、、、

三人でマリファナをやり
女が突然、服を脱ぎ裸になったコンテンポラリーに踊り出す場面

マイルスデイヴィスの
死刑台のエレベーターのテーマーが流れ出した瞬間には、鳥肌が立った、、、

テレビ版のラストカットである
部屋の中の青年をズームバックしていくと
街のロングになるショットも非常に良かった、、、

3.5☺
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