たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

埋もれがちな傑作/女の園

女の園」というフレーズはこの映画から始まった
原作は「人口庭園」

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木下惠介だからね
観始めるとスイスイ引っ張られていくね
脚本がいいからね
脚本の構成が巧いからね

あっという間に「終」

2時間22分の本編が
体感的には「1時間」に感じるね
とにかく木下惠介は語りが上手なのだ

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クソったれ!と思う人もいるかもしれないが、
ボクは「伝統」を尊重する
それは「時代」に乗らず逆らってでも守って良いものとさえ思っている
今の時代に合わせたために乱れてしまったものも沢山あるからね
頑固なまでに時代錯誤と言われても「伝統」あるものは守るべきだ

一方
人は「自由」でなければいけないし
過度な「規則」行き過ぎた「ルール」は改めるべきと思っている
時代に合わず時代遅れなダメな規則を変えないのは
それを行使できる人の怠慢と考えている

守るべきものは守り、そうでないものは改める

女学生たちは叫ぶね
「おかしな規則は改めてください!」と、

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しかし
こういう考え方でさえも、みんな違う
十人いれば十人考え方は違う
十人十色

この映画の登場人物の全員が
立場の違いがあるにしても
皆、違う考え方である
それが面白いんだね、この映画

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最後、主人公は自殺するわけだが
登場人物、考えの違う全員が、、、泣くんだね

彼女の死に対する思いは違うけど
みんな泣くことに関しては共通している

凡人ならば
何かを誰かを悪と決めたがるし
映画としてもその方が感情移入もしやすく判りやすいのだけど
勧善懲悪

木下惠介は並ではないから
そうはしないんだよね

自分の思想を押し通して
反対側の者を徹底して裁きはしないんだよ
思想や自分の意思を訴えるのではなく
「人間」を描く人だからね

決めつけないんだね
頭がいい人なんだね

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