たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

#映画レビュー

ボクの好きなショット/昨日今日明日

大昔テレビで放映されたのを観たときは あまり面白く感じなかったし ソフィアローレンが妊婦のパートしか印象になかったが 今回あらためて観てみると ナポリ、ミラノ、ローマを舞台に 3ツのパートがそれぞれ印象的だ とくにソフィアローレンは 妊婦、有閑マ…

埋もれがちな傑作/大樹のうた

幸福って何だろう、、、不幸とは何? 経済的な豊かさと相反するものなのだろうか? しかし 大金持ちでも幸福な瞳をしていない人たちを何人もみた その中には自殺した人さえいる 一方で そんなに豊かな生活をしていなくても笑顔の絶えない家族も知っている 貧…

埋もれがちな傑作/偽れる盛装

小津に対して成瀬なら 溝口に対しては吉村がいる 過去の日本映画界の層の厚さ この映画も 溝口が撮っていても良さそうな題材であり 吉村が溝口に一歩も引くことなく花街を いや、女を描いてみせた、、、 靜乃家の君蝶は祇園界隈で凄腕をもってならした芸者だ…

埋もれがちな傑作/ゴーストワールド

この2001年の作品については知らなかった 一部でカルトムービーとされているこの作品<ゴーストワールド> アメコミを原作とする アカデミー賞の脚色賞にもノミネートされた スカヨハが準主役で出世作となった ハマる人には絶対にハマる 傑作というのが言い…

ボクの好きなラストシーン/オリーブの林をぬけて

キアロスタミの「コケールトロリジー」 もしくは「ジグザク三部作」 <友だちのうちはどこ?>後にイランで大地震が起き その撮影地が甚大な被害を被ったことを知り 出演者たちの安否を心配したキアロスタミが 小さな息子と共に現地を訪ねたことを 映画とし…

埋もれがちな傑作/砂丘

砂漠に 埋もれているわけではないが、 アントニオーニ作品の中では埋もれている傑作<砂丘> 難解なアントニオーニ作品にあって 非常に分かりやすく そして、兎に角、 まるでポストカードのようなフォトジェニックな画の数々 これは絶対に絶対に観なくていけ…

ボクの好きってわけでないがシーン/宗方姉妹

これを 「ボクの好きなショット(もしくはシーン)」と言ったら ボクは危ないヤツだ、ヤバイ奴だ 小津が松竹を初めて離れて撮った作品 <宗方姉妹>の1場面 妻の不貞を疑う夫が 否定する妻をビンタする ま そんな場面は 映画ではよくあるかもれないけど こ…

埋もれがちな傑作/女の座

脚本は井手俊郎&松山善三 監督は成瀬巳喜男で 込み入った複雑な 出演者の多い家族の話を 分かりやすくスムーズに そしてハラハラ、ドキドキしたり 物語に食い入ってしまったり 喜怒哀楽入り乱れて よくも、2時間弱でまとめ上げたと感心する ハイパージェッ…

映画感想/グリーンブック

やはり どう考えても<ROMA>でも<ボヘミアンラプソディ>でも <グリーンブック>でもなく 昨年の頂点は<スパイダーバース>って気がするんだよね(しつこい!Ⓦ) だから、ね、 <スパイダーバース>を(劇場で、3Dで)見逃すってことはね 映画史上重要な…

埋もれがちな傑作/トラベラー

こういうこと考えたことある人いるかな? 自分が生きていること 自分自身の身体に感謝して 「オレの心臓!今日も動いていてくれて、ありがとう!」って DVDリリースによって 埋もれていたキアロスタミが多くの人に再評価されるであろう一方 代表作とされ…

埋もれがちな傑作/橋の上の娘

<髪結いの女房><仕立て屋の恋>のルコントは 大人の男の、と、いうより、 中年オヤジの妄想をおとぎ話に仕立てる天才、、、 それは皮肉や否定をしているのではなく ルコトンのファンタジー アートとエンターテインメントの間(ハザマ) ナイフ投げ曲芸師…

映画感想/serach_サーチ

ボクの息子が もしも行方不明になったら ボクは息子の友達に連絡する術をもたない、、、 見逃していた 評判だった映画<search/サーチ>を観た 期待してDVDをかけたのだけど そこそこ普通だった プロット、アイデアの一発勝負もの たいして面白くもない だっ…

食は映画なり、、、トイレット

「欲求に理由を求めるのはバカげている」 男でもスカートが履きたければ履く 「なんで履きたいの?」と問われても 気持ちや感情の問題を答えるのは難しい、、、 スカートが履きたい! エアギターの大会でチャンピオンになりたい! バーちゃんの作った餃子が…

ボクの好きなショット/上海特急

「世界で一番煙草の似合う女」と言っても過言ではないのが マレーネデートリッヒだね そして、この、 映画史上において有名すぎるショット これを ポートレートだと思っている人もいるみたいだけど、 これは 名匠ジョセフフォンスタンバーグ監督の <上海特…

映画感想/アリータ:バトルエンジェル

この映画を観た後に <スパイダーマン:スパイダーバース>を観てしまったので この映画への気持ちがしぼんでしまったのは事実 それほど<スパイダーバース>は凄い映画だった、、、 まだまだ映画には表現方法があるのだと驚き 映画の歴史が動いたと感じたほ…

埋もれがちな傑作/友だちのうちはどこ?

キアロスタミは まだまだ、決して埋もれているわけではないが、 DVDレンタルが開始されたのを機会に、いくつかの作品を再見した、、、 (これを機会に多くの人がキアロスタミに触れ、日本で再評価されるだろう) いわゆる キアロスタミの「ジグザグ三部作…

ボクの好きなショット/袋小路

会ったことない人のこと言うのもなんだけど きっとこの人、ロマンポランスキーは不愉快な印象な人だと思う ボクの肌に合わないのは何故だろうと考え 過去の作品を改めて見直してみようかとも思ったが もう一度観てみようという気も起らないんだよね でも 一…

映画感想/心と体と

会社の上司と 会社に入社してきたばかりの女性 男は体が不自由で 女は心を自由に解放できない しかし 不思議なことに この二人が毎晩同じ夢を見ていることを知る 不思議なことに お互い雄鹿と牝鹿として夢に現れるのだ 牛の解体場面や主人公の自傷シーンが登…

ボクの好きなシーン/秋立ちぬ

ずっと観たかった 成瀬巳喜男の<秋立ちぬ>をやっと観た あの大滝詠一がこの映画が大好きで この作品に登場する昭和50年代の銀座、築地、晴海周辺の 全てのシーンの場所を探し求めたそうだ、、、 ちなみに大瀧詠一は 松田聖子に<風立ちぬ>♪というヒット曲…

埋もれがちな傑作/ハッド

ポールニューマン主演 この作品でオスカーを受賞する メルヴィンダグラスとパトリシアニール共演 名匠マーティンリットの<ハッド> ずっと観たくて観られなく やっとテレビで放映されたのを次男が拾っておいてくれた、、、 オープニングのタイトルクレジッ…

映画感想/僕は明日昨日の君とデートする

「どこから来はったんですか?」と訊ねられ 「東京からです」と答えると、 「地方からいらっしゃったんですね」と言われてしまう土地、京都、、、 そうなのだ 京都は偉いのだ、日本の中心なのだ 東京も大阪も、京都からしたら、、、ただの田舎者 それでも魅…

埋もれがちな傑作/男の争い

「フィルムノワールの」と言わなくても 映画史に燦然と輝く傑作なのに 日本ではジュールズダッシンじたいあまり語られない 埋もれてしまっている映画狂必須の名作<男の争い> いわゆる金庫破りもの 腕の利く仲間集めから始まり 綿密な計画とそのシミュレー…

酒の肴なMOVIE/おとなのけんか

原題は<CARNAGE> 「大虐殺」もしくは「修羅場」の意味 その邦題が「大人の喧嘩」でなく<おとなのけんか>と その平仮名で表記したセンスがいい 大人の喧嘩でありながら 平仮名でガキっぽさを表現したんだね、、、good job! そもそもポランスキーが苦手 <…

映画感想/野獣(fauve)

アカデミー賞の「短編実写映画賞」にノミネートされている<野獣(fauve)>が 今月中Gyao!で配信されているので、観てみた、、、 ジェレミーコントという監督らしいが おそらくそれは偽名で おそらく別の名は「ダニーボイル」だろう ⒲ って、いいたくなるほ…

ツカミはOK!な映画/恋愛日記

<セントオブウーマン>の中でアルパチーノが言うね 「なんで男は女の脚が好きなのか?それは、な、その先に地球上で最も素晴らしいものがあるからだよ、P***Y!脚はその素晴らしいモノの扉を開く門なのだよ」(記憶違いがあるかも知れないが、だいたい…

食は映画なり/お茶漬の味

こんな些細なことが映画になるんだね それが小津映画の凄さかもしれないね 小津自身は「出来の悪い映画」と言っているが なんか凄いなぁ、やられたなぁと唸った<お茶漬の味> ブルジョア一家の流れをくむ妻と 長野から上京し出世した素朴な夫の夫婦間の「不…

映画感想/クワイエットプレイス

親愛なるのまさんの忠告にも関わらず 自分の目で確かめなくては気が済まないボクは ホラー映画評論家のまちゃんが駄作とする<クワイエットプレイス>を観てみた、、、 2020年、宇宙からやって来た怪物のために世界中が恐怖に陥っていた。怪物は盲目であった…

埋もれがちな傑作/アジアの嵐

一昨年あたりから あまり観ていなかったソ連、ロシア映画を観るようになり その底力には度々圧倒されているが、 今回の<アジアの嵐>も 映画史的には名作であるのに、日本では埋もれがち、、、 そもそも ロシアというと エイゼンシュタインとかタルコフスキ…

食は映画なり/早春

奥さんと一緒に鑑賞するにはお奨めしない しかし 観終わった後に『奥さんを大切にしよう』という気持ちになる映画 小津安二郎の「早春」 主演の池部良と岸恵子は この作品一度限りの小津作品 1950年代 東京でお好み焼がどれほどポピュラーだったかは知らない…

ボクが好きなシーン/逃げ去る恋

「アントワーヌドワネルの冒険」5部作 大人は判ってくれない、アントワーヌとコレット/二十歳の恋、夜霧の恋人たち、家庭 そして、逃げ去る恋、、、 <アメリ>に模倣されているアイデア スピード写真のブースで破いた写真を拾いテープで修復 ほかに気になっ…