たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

彼女が思う日本(日本人)---1


接待で会食するのはコロナ以降初めて

ま、接待といってもざっくばらんに話の出来る

長い付き合いのイタリア人女性だ

 

「日本って本当疲れるよ、規則に縛られ過ぎている」と言って彼女は話し出した

ほんの5分ほど撮影するだけ

周囲には誰もいないし

誰にも迷惑をかけない

それでも律儀にその周辺を探して係の人に声かけ撮影許可を願い出た

すると自分では判断できないと

上司に相談して許可をもらうのに時間がかかると言う

 

失敗した

さっさと5分で黙って撮ってしまえたはずだ

一般の通行人は許可を撮ろうとさえ思わず撮るだろう

日本方式に真面目に対処してしまったと後悔した

 

係の人も撮らせてはあげたい気持ちはあるようだ

でも権限がないことを判断できない

というか判断したくない

責任をもちたくない

怒られたくない

 

「いいよ、さっさとやっちゃって」

昔の日本人ならそう言ったはずだ

(彼女は昔10年ほど日本で暮らし働いていた)

融通が利かなくなった

臨機応変という言葉を忘れたようだ

心がなく

マニュアル通りに動くだけの

判断力のない人間とはいえない種類の存在

 

そう彼女はまくし立て

最後にボクに訊ねた

 

「疲れない?」

「ぇ」

「こんな社会にいて疲れない?」