もう1年ほど前に観たので
曖昧な部分もあるが
思い出しながら書く
ただの
幼児誘拐事件のストーリーなら
それほど心には残らなかっただろう
ところが
この映画
そんな興味本位なだけの映画ではない
脚本が上手く
引き込まれ
考えさせられる
「コトの後」を撮る
イーストウッドと同じように
誘拐された子供が
本当の親に戻ってからが
監督の描きたかった
真の物語になっている
その構成が良い
誘拐された子供を取り戻してからの
子供と本当の親との関係
+
夫婦の離婚と再婚
また夫婦の亀裂
+
「子供を取り戻す会」の出来事
中国社会の歪み
一人っ子政策など
+
そして
誘拐犯の妻の行動
名誉を回復するための調停
+
そして
厚かましくも
子供を取り戻してほしいという訴え
+
それをサポートする
見習い弁護士との関係
+
そして
何とも言えないラストへ
幾重ものエピソードの積み重ね
被害者と加害者
両方の角度から描き
様々な要素を含んだ作品
まるで
ファーストシーンに映し出された
複雑に絡み合う電線のよう
エンドロールでは
ここでもイーストウッドの
<ハドソン川の奇跡>と同じように
実際の人物たちが登場する
観るべき
なかなかの佳作
PS
この映画をきっかけに
中国では
誘拐事件の犯行が
厳罰化されたそうだ