たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

「何者」、、、高校熱中篇その1

希望の高校には入れなかった
ほぼ40年前のボクだけど

校則は厳しいが
部活動が盛んで
若い野郎どもの熱い血で
熱気のムンムンした男子校に入学した

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本文は、公開中の映画とも原作とも関係ありません

ボクの背は平均よりも低いけど
バレーボールが好きだったので
「好き」だけのノリで
バレー部にしばらく居てみた

周りは新入生でも190cmを超え
中学校から実績を残してきた連中ばかりだった

ボクは
ただたんにバレーが「好き」
そして「ジャンプ力」はあったが
完全に「場違い」であることは、一週間で気づいた
(ふつう一日で気づけよ)

その後
いろいろ体育会系の部を覗いたが
野球は甲子園にいくレベルで、
ラグビーは特に有名で
サッカーも強かった、

地味な陸上や卓球部のような部にしても
すべての体育会系の部は
全国大会に出場するようなレベルだと知り、体育会系は諦めた

帰宅部になったボクは
複雑な家庭の事情もあって
家にいるよりも歌舞伎町に居ることの方が多かった

夕食は
ディスコのフリーフード

寝場所は
ハシゴをかけて忍び込んだガールフレンドの部屋だった

夜の歌舞伎町で出会う連中は
完全に「普通の社会」からはみ出しているような凶暴な連中ばかりで
身の危険を感じることもたびたびだったが
とにかくディスコが好きで入りびたり
ハードロックを爆音で鳴らすような店にも出入りするのが好きだった

でもね
やはり思うんだよね
1年もすれば気づくよね

オレって、、、何者?
何やってんの?オレはバカなの?何がしたいの?

『そうだ、、、オレは、、、』


もう高校の2年になっていたが
ボクはその部室に向った

体育会の部室棟の裏手で
陽が差さない、湿気でジメジメした文科系の棟へ

文芸部とか写真部とか将棋部とか
大人しそうな連中が
大人しく何かに熱中している部室の前を通りながら
お目当ての部を見つけた

しかし
なぜかそこだけ騒々しい
6畳ほどの狭い部室に大勢のガキが
寿司詰めのラッシュアワーのような状態だ

「ちわーーーっす」と部室の外から声をかける

一瞬シーンとなって皆がボクを見る

「2年生だけど、入りたいんだけど、この部、映画研究部」

この「映研」は
在学していた頃の角川春樹が立ち上げた部だそうだ

2年生はほかに2名
まっ白な肌をした校内でもトップ5に入る秀才がキャメラ担当のKM君
もうひとりは殆ど映画を観ないという、ちょっと硬派なKI君

3年生は3名
高橋ジョージに似たリーゼントの副部長と
のちに映画監督になるH先輩
そして、気の良さそうな顔をした
部長のK先輩の「生涯MyBest1」はメリーポピンズだった、、、

その他大勢は1年生
中にはクイズグランプリの西部劇特集に
大人に交じって準優勝するようなツワモノもいた

とにかく
そんな連中の映研に入ることになり
もうすぐクランクインする映画の打合せに付き合った

その映画の題名は<井之頭援団戦争> 
応援団のしごきと抗争のバイオレンス映画、、、 (仁義なき戦いのBGM♪で)

ふふふ、、、『マジこいつら馬鹿だ』と思いながらも

楽しくなってきた、、、