Midnight In Paris
ウディアレンの映画
Wアレンファンの間では人気の作品だ
中でも主人公とLブニュエルとの会話シーンはもっとも笑える
この作品のイントロダクションがイイ
パリの風景を見せて始まるが
ほんの5、6カットではなく
しつこく、しつこく、しつこく、
更にしつこくパリの街並みを映し出す
改めて観て
数えてみたら60カットあった
尺にして約3分30秒
そのうち雨のカットが15、夕景夜景が14カット
しかも雨のカットでパンナップする1カットを除くと全てFIX
まるで
パリの観光プロモーションビデオのようだ
こうしてこうして『しつこいなぁ』と思いつつ見とれていると
ウディアレンの罠にはまり
日本にいる自分自身も
物語の花の都パリへと誘(いざな)われる
ツカミはOK!だ
60カットのうち雨と夜のカットが半分を占めるのも意味がある
のちのち物語の大切な部分が「夜」であり「雨」であるからだ
「夜のパリの街を歩くのもいいものだ」
「雨のパリの街を歩くのもいいものだ」
そしてそれがラストに利く
主人公のフィアンセは物語の途中で
主人公の男の「雨のパリを歩こう」という提案を拒否し
むしろ強引に男を車に乗せる
「夜のパリを歩くのもイイよ」と誘っても
女は男友達とクラブに行ってしまう
そもそも彼女の両親も度々パリを訪れているが
「パリはつまらない」という
だから娘の方もパリの街を歩くことより
クラブやワインの試飲会に行ったり
ショッピンすることを好む
一方ラストでは
主人公の「雨のパリを歩く」提案に対して
新しい女性は同意する
フィアンセとの価値観の違いを感じる
主人公の新しい恋の予感
夜のシーン、雨のシーン