二十四の瞳に関しては
本編を観ながら
すべてのカットを語りたいほどだ
いくらでも語れる
-3-
『上手い見せ方だなぁ』と唸らせるシーンがある
これも非常に良く出来た「映画的」なシーンだ
久しぶりにささやかな同窓会が開かれるシーン
座敷に上がる前に
元生徒たちが先生に見せたいプレゼントがあると伝える
『はたしてプレゼントとは何だろう?』
観客も興味をもって
そのプレゼントの正体の登場を待つ
しかし観客にはすぐには見せてくれない
障子が開く→先生が座敷に上がる→先生の顔のUP→先生の表情が変わる→(しかし意地悪な監督はまだ観客には見せない)→(観客は先生が何を見て表情が変わったのかまだ分らない)→先生を囲む元生徒たちのセミロングのショット→先生のUPそして涙→先生が見ていたものフルショット
プレゼントは
日本間の座敷には似つかわしく
しかし先生を象徴するものだ
これが洋間ではいけないのだ
日本間だから上手いのだ