スウェーデン映画<幸せなひとりぼっち>の米国リメイク版、、、オリジナルの主人公はもっと気難しい感じなのだが、トムハンクスはそこまでなりきれていない、ただしハートウォーミングでコミカルなのはハリウッドの得意とするところ、そしてトムハンクスこそが得意とするところだから映画としてはまとまっている、、、またほんの少しの時代の差もあって今のSNS時代を取り込みキャッチーになっている、、、
「食は映画なり」
向かいに引越して来た家族のメキシコ人妻が何かと料理した物を差し入れする、チキン料理、エルサルバドル風クッキー、主人公のオットーは満足げに食してから自殺(首吊り、二酸化炭素中毒、列車飛び込み、銃)を図るのだがそのたびに失敗する、、、主人公が退職する日に同僚たちがオットーの顔写真がデコレートされたケーキにナイフを入れるのだが、無神経に顔写真の顔にナイフを入れる、その伏線をラストで拾う、気遣いや心の優しさ、それがエンディングにつながる、情けは人のためならず、、、
主人公は窓から外を眺めている、というか見張っている、窓を境に自分の世界と隔てて唯一窓が自分の以外の世界を見る境界だ、、、その窓を初めて叩いて自分を呼ぶ人がいた、悲しい表情で自分の名を呼ぶ女性、今にも窓を叩き割りそうなほどに、、、誰もが自分を避けているのに、そんな自分に受けられようとしている人、確固たる境界が揺らぐ時、、、
「トムハンクス」
こうやってトムハンクスは世界中のお爺ちゃんを主人公にした映画の再映画化を続けることにより彼のキャリアはまだまだ続いていくのかも知れない、、、
3点(フンクキャプラに代表されるハリウッドクラシック伝統のハートウォーミングムービーの系譜)