ボクの
愛してやまない映画＜ロンググッドバイ＞
映画と原作を比べる時
映画よりも、たいがい原作の方が面白い
でも
優れた監督が撮ると
原作に勝るとも劣らないことは歴史が証明している
かならずしも原作に忠実でない
もしくは一手間工夫されている作品が原作映画化成功のポイントのように思ふ
ただし原作者としては
原作とおりに映画化されることを望むようだ
それは「映画化」といわず、映像化ではないかと思うのだが
原作者の気持ちと監督の想いは必ずしも一致しない、、、
「長いお別れ」をアルトマンが映画化した＜ロンググッドバイ＞は
レイモンドチャンドラーファンの不評を買い続けているが、
「原作のイメージと異なるから」というのが一番の理由らしい
しかし
原作のイメージと違うから「映画として優れていない」とは限らないのだということをこの作品は示している
原作の世界観とは異なる
まったく７０年代の雰囲気、空気で描いた「埋もれがちな傑作」と断言できる
ギャングの親分が愛人をコーラのボトルで殴り飛ばすシーンは
映画史上もっとも恐ろしいDV暴力シーンの一つといえるし
他にもだらだら眺めながらも印象に残るシーンが非常に多い
とにかく作品全体に漂う雰囲気がイイ
もしかしたらそれは70年代への郷愁かもしれないが
何度でも立ち寄りたくなる居心地の良い空間のような、そんな映画
ギムレットを手にして
次の日のことは考えず時間を潰したい夜のお供に最適な映画だ、、、
導入部でのウダウダな猫とのやりとりがサイコー！猫サイコー！
評判が芳しくないとも言われるラストだが、オレは好き
歴史的シュワちゃんスクリーン初登場の瞬間
