「原作を超えた映画ベスト50」
スティーブンキング原作
フランクダラボン監督の<ミスト>が1位だそうだ
ぜんぜんダメだな、このランキング
多くの敵を作りそうだが
あえてボクは言う
大勢の人に人気の<ショーシャンクの空>だが
実はボクはあまり感心していない
あれは原作が面白いのであって
映画はその面白い原作に忠実に描いているだけなのだ
それをボクは「映画化」とは言わない
原作に忠実な「映像化」と言う
でもね
キングは<ショーシャンクの空>がお気に入り
原作者にしてみれば
自分の書いた原作に忠実に描いてくれるのを喜ぶからだ
それ以降
<グリーンマイル><ミスト>と
ダラボンはすっかりスティーブンキングお抱え監督となった、、、
そういえば、クロサワは<冷血>とか<ジャッカルの日>を褒めていたような覚えがあるけど、オッサン、原作読んだことあるのかね、読んでいたら褒めないよ、普通
リチャードブルックスの<冷血>
フレッドジンネマンの<ジャッカルの日>なんかも
人気が高く、評判の映画だけど
原作の方が何倍も何十倍も面白いんだよねえ
これらはキング×ダラボン同様
原作に忠実系「映像化」作品だね
筋を追うだけでアップアップになっちゃって
職人監督として立派に物語をまとめ上げた功績でしかない
監督としての「映画魂」はまったく感じられない、、、
<ティファニーで朝食を>も
だんぜんボクは映画よりもカポーティの原作の方が好きだ
読んでいると誰でも主人公はマリリンモンローをイメージすることだろう
それが映画になると
キャラ的にはモンローの正反対とも言えるオードリーだから
試写会でファーストシーンを観たカポーティが
ズッコケて席から滑り落ちたと同じように
ガッカリした原作ファンは多いと思う、、、
ところで
原作を超える映画ってなかなかない
ほんの極々少数だね
原作も、映画も、
どちらも良いのは<真夜中のカーボーイ><ガープの世界>が浮かぶ
原作を超えるのは
キューブリックが多いね
<ロリータ><時計じかけのオレンジ><2001年宇宙の旅><シャイニング>
でもね
キングは映画になった自分の原作の中で
<シャイニング>をもっとも嫌っていたそうだ
原作者にしてみたら
アイデアだけ拝借されて、忠実に物語を綴らない映画化は好きではないだろうね
一方
優れた監督は原作に忠実な「映像化」なんて、さらさらする気はないのだ、、、
原作者に嫌われたキューブリックの<シャイニング>
P.S.
原作を読んでいない人、本を読むのが億劫な人のために
原作に忠実に見せるという役割も、映画にはあることは重々承知しております、、、