たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

ツカミはOk!な映画/そして船は行く

フェリーニ
<そして船は行く>

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淀川さんは
たびたび言ってたね
「勉強しなさい」と

本を読みなさい
舞台を観なさい
音楽を聴きなさい

セルビア人の歴史の事
もっと
良く知っていれば
良かったのに、、、


フェリーニとしての
毒やエグ味に欠ける
イマジネーションに欠ける
フェリーニをもってしても
「巨匠晩年病」にかかっているのか?

そのあたりが
この作品の賛否両論の評価につながる


フェリーニにとって
ニーノロータが亡くなった後
はじめの作品だね

だからかね
本編が流れ出しても
「無音」を通す
nO MuSIC
No sOUND

セピア系のモノクローム
古ぼけた画が流れる

モノクロは白黒へ色を変え
そしてカラーへ

さぁ船出だ
さぁ映画が始まる

まさに
ツカミはOK!

そして
その後終始
音楽が流れる
次から次へと

ニーノロータがいない今
映画のためのオリジナルの音楽を
拒絶してみせているように

遺体と共に
葬儀のため
彼女の故郷を目指す船
海の上を行く音楽家たち

スタジオながら
わずかな風にさえ注意を払う
丁寧なつくり

セットが美しい

エルモの映写機から
壁に映しだされる
フィルムの影と光と共に
ドビッシーの「月の光」

音楽史上もっとも美しい曲」と
形容される旋律

第一次世界大戦の夜明け前を描くのは
フェリーニにしては政治的で珍しいが

サイが登場するね
やはりフェリーニだね
面白いね
ダイナミックだね

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そして物語は
再びモノクロとなり幕を迎える

ニーノロータ
そして
全ての音楽人に捧げているような
ほぼ船上に限定された
すべてスタジオ内で撮られた
フェリーしか撮れない作品