外国人はよく
19**年とか、20**年は何をした何があったと
年と結び付けて出来事を覚えている
ボクは2011年と2012年以外のことは出来事と年が結びつかない
学校を卒業したのは何年?結婚したのは何年?
記憶していない
♪
セリフがなくても言葉がなくても
観客に伝えられる映画が良くできた映画だ
しかしこれは
そんな映画とはまったく逆の「言葉の映画」「会話の映画」
言葉なくては成立しない映画だ
ビフォアサンライズ/ビフォアサンセット/ビフォアミッドナイト
お喋りペアのお喋り映画
こんなに話していたら疲れるだろうなぁ
疲れきって
もたない続かなくなる気がするが
そうでもないようだ
出会ってから18年間の
このお喋りカップルの物語
よく喋るこの二人をキャメラは追う
二人が歩く正面から、もしくは背面から
長回しで追い続ける
彼らは会話をし続ける
効果音も薄く、BGMとしての音楽もほとんど流れない
二人の会話をじっくりと見せる聴かせる映画だ
ビフォアサンセットでは最後の最後に彼女がギターを抱えて歌う
A Waltz For A Night♪ これがいい
そしてニーナシモンのこと、その会話がいい
Just In Time♪が流れる
♪♪♪
3作ともツカミがOK!だ
1作目(ビフォアサンライズ)では、二人が出会うエピソードが上手い
2作目(ビフォアサンセット)では、その後二人は再開できず、男はそのことを小説に書いて売れている
3作目(ビフォアミッドナイト)では、どうやら男はその後離婚したようだ
それぞれのファーストシーンで
語られなかった9年間の空白を説明する
脚本が上手い
観客への伝え方が上手い
Befor Sunrise
Befor Sunset
Befor Midnight
映画というもののすごさは
その当時の彼らをそのままの形で残していること
スクリーンの中ではスターたちはいつでもスターのまま
そして若いまま
ある意味では残酷ともいえる
若くして出会った二人
その18年後の二人もスクリーンにその姿をとどめる
40才そこそこなのに二人とも衰えた
外国人は老けるのが早い
3作目では「時間」について語っている
しかし「感覚」だという
会話に成り立ち
時間を語り
感覚で読み解く
♪
とにかくいいセリフも多い
たくさんあるが一つだけ
1作目で好きなセリフ
「『技術の進歩が時間を節約する』だなんて、自由になるどころか、ますます忙しくなるだけさ」
「PC(ワープロ)のおかげで浮いた時間で、禅を学ぼうなんて誰も言うもんか」
監督は
1作目を撮っている当初から
3作目を想定していたのかもしれない
時間というものに関しても最初から触れている
リチャードリンクレイター監督
<6才のボクが、大人になるまで。>も傑作だ