たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

埋もれがちな傑作/郵便配達は二度ベルを鳴らす

題名は有名だし
映画化も4度されているので
「埋もれている」には該当しないかもしれないが

巨匠ヴィスコンティの処女作として有名な2度目の映画化と
ジャックニコルソンとジェシカラングの激しい濡れ場で有名な4作目の陰で
日本では埋もれてしまっているような気がするが
4作中もっとも評価が高いのは
この3作目ではないだろうか

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なにしろラナターナー
衝撃的なハリウッドデビューを果たし
その後全米でもっとも人気のあるピンナップガールとして
モンロー登場までセックスシンボルとされていた

詳しくはWikiより
本名はJulia Jean Turner(ジュリア・ジーン・ターナー)。養父母の元で育つなど家庭環境は複雑だった。15歳の時にハリウッドのアイスクリーム・パーラーで見出され(と言われているが真相は不明)メトロ・ゴールドウィン・メイヤーと契約。1937年から端役で映画に出始め、徐々に頭角を現してゆく。第二次世界大戦中には最も人気のあるピンナップ・ガールだった。1946年、『郵便配達は二度ベルを鳴らす』に出演、愛人をそそのかして自分の夫を殺させる悪女を演じ、スターの座を不動のものにする。 プライベートでは7人の男性と結婚し、クラーク・ゲーブルタイロン・パワーハワード・ヒューズフランク・シナトラを初めとする多くのボーイフレンドを持ったことで有名。ショーン・コネリーとも愛人関係にあった。また1958年には、彼女の娘シェリル(二度目の夫との子)が当時のラナの愛人であったジョニー・ストンパナート(ギャングのボディ・ガードであり、ラナに暴力を振るっていた)を刺殺するという事件も起きており、スキャンダルの多い女優であった(当時のラナとジョニーは『L.A.コンフィデンシャル』の劇中に登場する。ラナ役はブレンダ・バーキが演じている)。事件はシェリルの正当防衛ということで無罪となり、事件後のラナは母ものメロドラマの主役として、イメージを転換した。8度の結婚と離婚を繰り返し、長い闘病生活の後死去。74歳没。

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そのデビュー作の最初のショットが
彼女の脚

風来坊の男の足元に
床を転がったリップスティック

男がそれを拾い
顔を上げると
そこには女性の綺麗な脚
ゆっくりと更に頭を上げる
脚のパンアップ

見上げると

この口紅はラストでも登場し
女性の象徴であり
この口紅はこの映画の象徴である

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またラナが着る服が
終始「白」なんだよね

店のユニフォームしかり
普段着しかり
お出かけの時のちょっと良い服も
すべて「白」

これは夫が生きている間であり

その後の終盤は
一転「黒」の衣装に変わるね

夫殺しを達成し
裁判でも無罪になってからのラナの衣装だね

まるで
オセロの駒が白から黒へ裏返ったような
女の心理の変化として衣装が表現している

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ちなみに
よく知られていることだけど
「郵便配達」は登場しない

「二度ベルを鳴らす」のは
この物語に登場する検事なんだね

ま、
正確には「ベルを鳴らす」ではなく
主人公の男を法廷に上げさせることを意味するね

この検事と主人公の男は
本編の冒頭部分で
ヒッチハイクの主人公の男を乗せ
物語の舞台となるツインオークスの前で降ろす

そしてラストでは
死刑執行前に
この二人は対面するが
ここまでの運命を引っ張て来たのも検事だ

原作の面白さ
細かな演出
なかなか優れた埋もれがちな傑作だ

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