美しい映画
<海街Diary>
最近
是枝の過去の作品を観返している
観返していると
是枝の世界に更にはまる
とにかく
ロケーションがいい
もちろん鎌倉の街であり
山形であり
FIXの画を多用して
カットを割ってゆく小津とは違い
長まわしや移動撮影
超超超スロー移動で
極力カット割らない是枝とでは
撮影や編集におけるアプローチは
まったく異なるが
鎌倉の絶妙なロケーションに関しては
同じ
だから
「小津映画のよう」というのも
間違いではない
彼女らの家の前からの小道などは
まんま小津映画の主役の家の前だ
「しらす」
「梅」
「アジの南蛮漬け」「アジフライ」
そして
「ちゃぶ台を囲む姉妹たち」
登場する「食」が
非常に印象的
不祝儀場面が多いのも
特徴
「血のつながり」と「個人」
血ではなく
個人の集合体が「家族」ではないか?
是枝が一貫して描く
彼の「家族」感
何げないシーンに
ほろっとして
涙がこぼれそうになったりする
ラストの
七里ヶ浜の海岸シーンからのエンドロール
このロングテイク(長回し)は
素晴らしく美しい
こんなに静かで
たんたんとしているのに
感動する