たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

「何者」、、、1

 
時代は全然違うけど
ついつい自分の「その頃」を重ねてみた、、、
 
 
イメージ 1
 
 
※以下、映画のストーリーではありません
 
 
大学の4年生になっても
しかも夏休みを過ぎても
自分は就職活動をしなかった
 
父親の関係する会社で
働くことが
暗黙の了解になっていたのだ
 
しかし
ふと、
夏休みの終わりの頃、思った
 
『それでいいのか?』自問自答だ
 
 
『それでいいのか?』
『やらなかった後悔は一生残るのではないか?』
『自分は何がしたいのか、、、』
 
自分は映画監督になりたかった
 
知り合いに
映画の関係の大人の人がいたので訊ねた
 
「ボク、映画監督になりたいのですが、」
 
その人は腕を組んでしばらく考えてから
こう云った
 
「キミは3億円くらい用意できるか?」
「は?いや、できません」
「3億あれば、自分で映画作れるからな、監督もできるぞ」
 
「じゃ、乞食はできるか?」
「え、どういうことですか?乞食にはなりたくありません」
 
バブル前夜の時代だ
豊かな時代に
乞食を意識する人さえいない時代
その人はそう云った
 
しかし
日本の映画業界は貧しかった
低迷にあえいでいた
昔のように華やかで憧れではなく
好き好んで入るような世界ではなかった
 
その人は
乞食をやる覚悟が無くては
日本の映画業界で監督は目指せないと言いたかったのだ
 
 
ボクは簡単に自分の夢を変更した
というか、作戦を変更した
 
CM業界のディレクターから映画監督になった人がいる
そういうルートで監督を目指そうと、、、
市川準とか、今では吉田大八とかね、、、)
 
しばらくして同じ人に尋ねた
 
「テレビのコマーシャルに興味があるのですが、紹介してもらえないですか?」
 
するとその人は即答で言った
「クライアントの子息だって入れないのに、オマエはムリ
 
その頃
糸井重里とか川崎徹とか
広告業界、コマーシャル業界の人たちが
チヤホヤされていた時代だ
映画から映像の時代に移りゆく時代だった
コマーシャルの世界はキラキラまぶしかった
 
しかたなく
自分で調べて、テレビCMの制作会社をあたった、、、