たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

映画感想/ダーティハリー

昔々1980年代の頃
そこそこ若手で注目を集め出した
黒沢監督と仕事をしたことがある
(明じゃないと清だよ)

初めて顔を合わせた時に監督は
盛んに<ダーティハリー>の話をしていた
「黒がしっかり撮れている」と絶賛している
「キチンと黒を撮っている映画がなくなった」と嘆いていた

暗い部分ということでなく
「黒」いものをしっかりと「黒」と認識して撮っている
そういう
隅の隅まで「黒」を撮れている映画は
見かけなくなった

最近の映画は
光を当てるばかりで
陰を残すことを考えない

昔なら
オーソンウェルズとか
または<狩人の夜>とか

それがカラーであっても
娯楽作品であっても
優れた監督や撮影監督はキチンと撮る

昨日たまたま観た
市川崑の<私は二歳>なんて
カラーであるにも関わらず
しっかりと陰や影を撮り
周りや隅の「黒」をしっかりと撮っていて驚くほどだった
(撮影は宮川一夫ではない、小林節夫)

ダーティハリーに関しても
細かい部分にも注目して
すこし視点を変えて
意識して観ると
この作品の
また別の魅力を見い出せるかも知れない

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