芸能人、有名人でも映画好きは多い
自ら「映画狂」と称する人もいて
それが高じて映画を撮った人も大勢いる
しかし
「映画監督」と名乗って恥ずかしくないレベルの人は
そんなに多くはない
伊丹十三は
父親が優れた映画監督であったので
小さい頃から映画に馴染んでいた
一方
北野武は「映画狂」ではなかった
しかし自由なキャンバスを与えられた彼は
その才能を映画でも発揮した
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今回
<Blank 13>
ボクは斎藤工という俳優に関して詳しくは知らないし
いったい代表作は何なのかも知らない
駆け出しのテレビで見かける程度のカッコイイお兄ちゃんという認識だ
しかし
そんな彼が撮ったという映画の
予告編をはじめて観たとき、驚いた
これが若手俳優が撮った映画なのか!と、
予告篇を観ただけでの感想は暴挙かも知れないが
予告編を観た限りでも十分期待できる画が
予告編に映し出されている
まず
構成が黒澤明の<生きる>なんだね
内容は<生きる>とは違っても
お葬式を挟んでその前後の物語のトーンが変調する作りになっているようだ
また
「黒」をかなり意識している
それは単純に喪服の黒だけでなく
細部まで行き届いた
あらゆる画で「黒」をキッチリ撮ろうとしている姿勢が
その予告篇からでも感じ取ることが出来る
これは映画を知っている人
映画をキチンと撮ろうとしている
映画をしっかり学んでいる人だからこそだ
ただの映画好きな芸能人とは明らかに違う
ボクは映画に敬意をこめて撮らない監督は嫌いだ
映画好きが高じて軽いノリのレベルで撮る
なめたヤツを軽蔑する
しかし
この斎藤工という人は真摯に映画を撮ろうとしているのが
たった予告編からでも理解できるのだ
また
これは本人が撮ったショットでないにしても
そのポスターを見る限り
映画を知っている人、映画が好きな人と感じ取ることが出来るね
本日より公開
期待大!