砂漠に
埋もれているわけではないが、
アントニオーニ作品の中では埋もれている傑作<砂丘>
難解なアントニオーニ作品にあって
非常に分かりやすく
そして、兎に角、
まるでポストカードのようなフォトジェニックな画の数々
これは絶対に絶対に観なくていけない、、、
イタリア人でありながら
英国に行けば英国風な作風で
米国に行けば米国風に撮れてしまう
アントニオーニの凄さの一端が垣間見れる
オーソンウェルズでさえ嫉妬し
マリック、リンチ、フィンチャーも影響を受けているだろう、、、
こんな凄い撮影で
米国映画でありながら
アカデミーで撮影賞取ってないの?
この年
<トラトラトラ>とか<大空港>とかノミネートされているなら
これは候補どころか
確実に撮影賞を受賞すべきでしょう
もっと言えば
その年どころか
映画史上においても非常に印象に残る撮影の一本、、、
運転手目線で前方に向かっていたレンズが
1カットで180度回転して運転手を映し出す
カメラカーに載っているわけではなさそうで
この時だけ別の車両でボンネットを改造してカメラを据えたのか?
どうやって撮ったのだろう?というキャメラワークや、、、
もはやレベル取れてなかったり
水平無視なシャットさえカッコイイ、、、
あえて
曇り気味でマジックアワーで狙うアイデアとか
センスが良すぎだし、、、
ボクは高所恐怖症だけど
空撮や飛行シーンが大好き
この映画ではかなりの低空で飛ぶ空撮があり
危険極まりないアクロバティックな空撮、、、、
フリーセックスのヒッピーを
原始の時代の人に見立てたような
現代の物質文明社会との対比
このシーンの他にもヤバイ低空飛行数々
盗んだセスナに落書き
飛行機と車のカーチェイスとかやっていたんだね
アントニオーニの方が先に、、、
いったいキャメラ何台据えたの?
ピンクフロイドの音楽がマッチしすぎ、、、
テレビ、レジャー、冷蔵庫、七面鳥の肉、カラフルな洋服、書物、あらゆるものが爆破し飛び散る、この映画を象徴するようなハイスピードのショットの数々、、、