たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

埋もれがちな傑作/ディーパンの闘い

 

 

何かと議論を呼ぶラストシーン、、、「ハッピーエンド」と思っていたり「ハッピーエンドなの?」と分からないけど疑問を持っている人が多い本作のラストシーン、ボクの解釈、というか正解は次のとおり、、、ラストの一つ前ドンパチ後、抱きしめ合う主人公の男女、ところがキャメラが二人の表情に寄ると、安堵や喜びではなくその目は曇っている、一時的に世論が同情し英雄扱いしたとしても、よく考えてほしい、警察に連絡すればいいものをそうせずに、過剰な破壊行為、殺人行為は見逃されるはずもなく、取り調べにより不法入国が明らかになる可能性は高い、そうなればラストシーンのように数年以内に(1、2年/疑似娘少女があまり成長していないから)英国(たぶん)に入国して安定した仕事に就き、赤ちゃんをもうけた主人公たちはそこそこ広い庭を持つ立派な家に大勢の友人たちを招いて幸福そうに暮らすことが、そんな短期間にできるだろうか?とても違和感を感じる、、、なので、あのラストはハッピーエンドと思った人には申し訳ないが、残念ながら男の、もしくは主人公男女のイメージであり、決して二人に待ち受けている現実的なハッピーなエンディングではなく、だから抱きしめ合うふたりの瞳に曇りがあるのは近い将来の苦難を予感させる不安でしかないからなのだ、、、そんなに現実は甘くないことを主人公たちはよく知っているのだ、、、

 

あらすじ、、、スリランカの内戦により全てを失った元兵士の男は見知らぬ女と少女を家族と偽りフランスへと入国する、パリの郊外の団地で管理人としての生活をスタートさせるが、そこはギャングたちが牛耳るアジトでもあった、それでもささやかな幸福が芽生えはじめる、そんな小さな幸福を感じはじめた頃、疑似家族を守るために男は身近な戦いに引き戻される、、、

 

一種のタクシードライバーを想起させる展開、、、ラストシーンでは主人公の男がタクシードライバーとして働いているのが、監督のシャレと受け取った、、、

 

スタートレックにアラブ人がいない理由は?」

「それが未来だから」

 

いろいろとレビューを眺めていたら「退屈すぎてカタルシスを感じない」って若者がいたが、何のこっちゃ?、、、これを退屈に感じる人は極々限られたジャンルの映画しか観れないだろうなぁ、まさに<タクシードライバー>なんて居眠りこいちゃうだろう、、、すこし前に<ダイハード>が退屈で早送りして観たという若者がいたが、こういう人達はそもそも無理に映画を観る必要はないと思う、一生テレビゲームでもしていなさい、、、

 

映画「ディーパンの闘い」 | おうち映画

ディーパンの闘い4枚目の写真・画像|cinemacafe.net

【ディーパンの闘い】2015年カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞

ディーパンの闘い・画像・写真 - ぴあ映画