この映画を「埋もれている」と言っては失礼だが、市川崑は優れた作品が多く、その中では代表作と呼ばれることがないこの作品を埋もれていると言ってしまう、、、
しかし、これを今まで観ていなかったのは迂闊だった、、、市川崑の世界、市川崑のセンス、市川崑の芸術、そして画だけで情感が弱いのではないかと指摘されることもある市川崑にしては女の情念がメラメラと描かれている、、、
橋の上のセット、、、夜のシーンでは背景の街並みがセピア色に、朝は白く、どちらも書き割りのような、市川崑が筆を走らせたようなセットが凄い、、、
淡島千景が特に、山本富士子もいい、若尾文子は同年<赤線地帯>に出て女の本性をむきだしに見事に演じているが、ここではそれ以前の若いことが取り柄の役柄で対応している、、、
市川作品を代表してもっともっと語られるべき傑作だ、、、
マジいい映画観たわぁっていう満足感、、、