232分、、、およそ4時間の長編映画、、、もともとテレビドラマとして撮られローカル局で放送され人気をはくしたものを、劇場用として再編集した、、、まったく長さを感じない、一気に鑑賞できる作品、、、
噂には聞いていたが、主人公の女が想像以上のクソ女、クソクソクソ、クソ女(まだ言い足りない)、、、観ながら何度「クソ」と叫んだことか、、、日本映画史上最悪のファムファタール、、、完全に精神がイカレている、イカレポンチ、バカ女、、、不思議ちゃんでは済ませられない、その場凌ぎでウソばかりで、ズル賢く、卑怯、存在自体が迷惑、どんなにヒドイ人間か、、、イライライライラしながら、それでも観客は引き込まれていく、主人公の男のように、、、今こうして数日前に観たこの映画を思い出しながらも奥歯に力が入る、、、
しかし、イラつきながら観ていながら後半に差し掛かると、笑うしかなくなる、最初のうちは怖かった「貞子」も、そのうち笑わざるを得なくなるように、、、
そして、「結」、、、主人公の男女が逆転する、いや、同化する、いや、本来は同一のようなフタリだったのだろう、タイミングがずれての廻合わせと思えてくる、、、
映画の中の鳥かごは「抑圧」の象徴だが、水槽の中の生き物は自分を映すもの、ナルシシズムともいえる、主人公の男は恐らく何でもソツなくキチンとこなす男、そんな自分自身に惚れているところがある、ところがそんな自分でもコントロールできない存在が現れてしまったから、それを制御しようとするあまりに自分自身を見失っていく、、、
先日のキネマ旬報ベストテンで「助演男優賞」をとった宇野祥平には納得、、、
こういうものをゲラゲラ笑える人にとっては最高の一本、、、これほどのイラ立ちと共に笑いをもらえたことに感謝したい、、、
一気に観ることは出来るが、それでも、劇映画で4時間の必要があったかは疑問、、、きちんと映画のクオリティで撮られているけど、「これは単に連続テレビドラマをつないだだけ」と言われてしまっても、それは素直に受け止めなければならない、、、
3.5☺