八点鐘さんから教わった映画を観てみた
そして、この映画を観て
あらためて「特撮」について考えさせられた、、、
大林宜彦は
70、80年代とはいえ
あえてチープな特撮をアートとして捉え
面白がっていた確信犯と言えるけど、
それ以前の日本の特撮を支えた円谷英二のそれは
それが今の技術との差は明白であっても
ミニュア模型そのものの精巧さに目を見張ってしまう
ひとつの芸術であり、職人の技、、、
映画は90年代に
<T2><ジュラシックパーク>により
革新的に技術の進歩を果たすことになる
モーションキャプチャーであり
モーションコントロールカメラであり
コンピューターグラフィックス
もはや「特撮」という言葉は死語になり
「VFX」という言葉が使われるようになった、、、
ただね
あまりにも技術が飛躍したのに対して
それを使う人達のレベルが向上したとは思えない
そもそも
こういうことって、さりげなく
観客に意識させないことを目的とする「エフェクト」であるべきなのに
技術を前面に押し出して「見世物」になってしまっている、、、




たとえば日本では<Always_三丁目の夕日>が登場して
日本でもこれだけのことができるんだと思えるようになったけど
それはそれで驚きではあるけど
これみよがしな演出になってしまっている
映画会社の方もそれを「ウリ」にしてヒットした
本来は背景であるものが主人公のように、、、
ハリウッドでも
「視覚効果」を超えて
丸で「サーカス」のようになってしまい
だから全編にわたって「CGCG臭」満載の
うんざりする映画が次つぎと作られ続ける、、、


本来はね
「エフェクト」なんだから
通常の撮影だけでは補えない部分をフォローするもので
「え、あれ本物でなかったの?」って後で知るものであるべき、その驚き
「できること」「できないこと」を監督やスタッフが見極めて
最低限で利用するものなんだよね
それが特撮の本来の意義であり価値
けっして主役であってはならないし
ましてや、最初から最後までそれであってはいけない
そんなふうに
つくづくをこの映画を観て思ったのでした、、、