今井正の初めてのカラー作品<米>
作風と同じく
やはり画が力強いね
いかにも
この瞬間を待っていたんだろうなぁと思えるような
素晴らしいショットだ
そして作品自体も
「左」の人が作る作品は面白いからね
弱者が力強く生きる物語は
観客の心に強く響くからね
ただね
左の人の悪いクセは
一方的なんだよね
両側面を公平に描かない
思想と同じだね
言いたいことを言うだけ
本当は両方を平等に描かないと
一方的な真実でなく
本当の真実は見えてこないんだけどね
たとえば
<日本のいちばん長い日>なんて
岡本喜八だからいいんだよ
ほかにも新藤兼人とかね
好き嫌い抜きで
多方面の視点をキチンと描くから
説得力もあるんだよね
今井正が<日本のいちばん長い日>撮ったら
全く違うものになるだろうね、断言!
法=正義
このあたかも常識的なことが
実は真実ではないんだよね
法は権力側の都合によって作られたものだから
「正義」でもないんだよね
権力側が常に「正義」の側である図式を作っているだけだから
それに反発するものは「違法」だ「悪」と即みなされる
国や権力や役人には
とても都合の良い言葉であり(最近のヒット「コンプライアンス」)
システムになっているんだよね
(日本)人は盲目にそれに従う
非常に大人しく聞き分けのよい
権力からしたらとても扱いやすい人々なんだよね
かくいうボクは
ライト方向に守備位置する中堅手だからね
どちらかというと「右」なんだけど
今井正には多く影響を受けている
とくに<武士道残酷物語>ね
権力と
その傍らに付きそれに盲従する人々
今井正の問う
日本の構図、日本の権力の姿に
「右」なボクは共感を覚えるのです、、、
ひとつ気にいらないことは
音楽の使い方が巧くないこと
今井は
音楽を使うセンスに欠けている、、、