<ワンツースリー>
ワイルダーだから詰まらないわけがない
今回二度目の鑑賞だが
むしろ最初よりも面白く感じた、、、
やはりセリフがいいんだよね
それは当然だけど
風刺がきいていて面白い
冷戦時代のベルリンを舞台にしていながら
古臭さも感じさせない
洒落たいつものワイルダー
故郷ドイツのベルリンを舞台にしたワイルダー映画というと
<異国の出来事>(日本劇場未公開)があるけど
あちらは
戦後直後の荒れ果てたベルリンで
マレーネ姐さんに恋する米国の将校の恋のさや当て的なものだったが
こちらは
すこし落ち着いた頃のベルリン
落ち着いたというのは冷戦の構図がハッキリとした頃という意味でだが
そんな頃のベルリンでの
米国コカコーラ社の社長令嬢と
そんな複雑な状況を知恵とバイタリティで解決するのが
キャグニー兄貴
ワイルダー×ディートリッヒもそそるけど
ワイルダー×キャグニーなんてたまらないよね
ボクのお気に入りは「空港」のセット
さすがにハリウッドの巨大スタジオを要しても収まり切れない空港を
もちろんCG技術もない時代に
その後の技術でいえば「マットペインティング」のような
実のところ書き割りの「絵」で再現してみせる
これは古いハリウッド映画では
良く見かけるセットでもあるけど
違和感なく上手く背景の画を描いていて
多少「絵だよね」と感じたとしては
非常に味があるものだ、、、
絵で再現する深~い奥行き感
今でも中国が同じことをやってるよねⓌ
キャグニーがオフィスを通りかかるたびに社員たちが起立する
米国では見られない光景だよね
日本人と同じように描かれるドイツ人たちⓌ
元ナチスと疑われている番頭さん