たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

埋もれがちな傑作/彼奴は顔役だ!

ラオールウォルシュには
名作、傑作が沢山あるから
こんな素晴らしい作品でも
埋もれがちになってしまうね
<彼奴は顔役だ!>
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キャグニーと堂々と渡り合ってもポスターにボギーの姿はない
クレジットも3番目の扱い

今となっては
デニーロ✖パチーノの共演のように
いやそれ以上に贅沢な
ハリウッドの伝説の二人
キャグニー✖ボギーの共演なんて凄いことだけど

ボガートが
<ハイシュラ>で主役を演じるまでは
単なる大スターと脇の悪役の共演でしかなかったんだよね

注:完全に主役であった主演第一作<ハイシュラ>でさえクレジットは2番手だった

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そんなボギーが大スターになる前に
キャグニーと共演した3作品の最後の一本で
ボギーがスターになる夜明け前の作品

とは、いっても
やはり主役はキャグニー

こういう作品を観ると
背が低い強面の男が
なんで多くの観客から愛されていたかが
分るような気がするね

キャグニーの人気の秘密は
小男でもハートが強い気が強い
ワルではあるが憎めない人情のある男
そんな役どころが観客のハートを掴むんだね

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原題は<Roaring Twenties>
「狂騒の20年代」という意味だね

暗黒街が街を支配する時代
そして大恐慌へとすすむ暗い世の中

物語は、
そんな時代の中で、ふとしたことで密造酒を運んだことからムショに入り、保釈金を払ってくれた女と愛する若い女の二人の女の間で揺れながら、ギャングとして一時代を築いていく男が、仲間の裏切り、不況、酒の合法化により、時代から取り残されていく話し、、、

ラオールは
けっして構図が素晴らしく良いわけではない
しかしカット割りが上手い
キャメラワークが良い

ロングからの寄り
ロングへの引き
すーっと対象に寄っていくドリーアップなんか
溝口のようなスムーズで自然で
今こういう撮り方あまり観ないけど
いいよね

やっぱりラオール
ぜったい観て損させない

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