昔昔、高校生の頃
早稲田松竹の硬い椅子の最前列で観た
途中で休憩が挟まれるほどの
高校生には耐えられない長尺の映画
キューブリックの<バリーリンドン>
しかし
夢中で観たね
楽しかったね
ボクにとって<バリーリンドン>は
キューブリックの中でも上位で好きだ
今でも時々無性に観たくなる、、、
この映画でボクは
主演のライアンオニールを植木等として見る
バリーリンドンは
力強い「男の中の男」のようなヒーロー像とは違う
貴族社会、上流社会の中を調子よくわたっていく
まったく尊敬できない、情けない男、、、
でも
男は上がっていくね、成りあがっていくね
そこに
カッコイイヒーローとは違う強さをみて面白いのです、、、
たぶんね、
ライアンオニールの配役を即決したと思うよ
そうでなければ
キューブリックがあんな下手な役者を使うわけがない
演技の上手さよりも
ライアンオニールの全身から発する
「インチキ臭さ」をキューブリックは選んだんだね
英国一のインチキ男、、、
とかく
<2001年宇宙の旅>とか<シャイニング>とか<時計じかけのオレンジ>とか
キューブリックには名作傑作が多いので埋もれがちだが
この作品も間違いなく大傑作だ、、、