けったいなオッサン
ルイスブニュエル監督の初期の傑作で
彼自身の代表作の一つ
<黄金時代>
芯になる物語はあるものの
物語を追うよりも
やはりオッサンのシュールレアリズムといわれる
独特の前衛的な世界に身を委ねることになる映画だ
司祭たち(上左)は骸骨化する(上右)
突然血を流しだすオヤジ(下左)石像の足指を咥える女(下右)
蹴り上げられる子犬
蹴られる障碍者
ひっぱたかれる婦人
撃たれる子供
スクリーンの中で突然起こる出来事の数々に翻弄される
本編冒頭
サソリがネズミを攻撃している
自分の体の何倍も何十倍も大きな相手に
「毒」をもって攻撃を挑む
その姿は人間の本能のようであり
ブニュエル自身にさえ思える
彼は常に「毒」により社会や権威を攻撃する(笑う皮肉る)
信仰や信仰心ではなく
形骸化した宗教への批判を
彼は映画の中でブニュエル式に行っているだけなのだ
本編ラスト
キリスト(キリスト風な男)が女性を館に連れていく
その直後女性の悲鳴
虚ろな瞳で外に出てくるキリスト(風)
こうして
この映画は
50年間上映禁止とされることになった、、、
ボクが思うブニュエル
以下の通り
悲劇と喜劇の間に何があるのか?
ブニュエルがある!
「ブニュエル」という異質なジャンル
独創性を疑う
オリジナルとは何んなのか?
全てを理解しようとするのは
ブニュエル鑑賞の作法に反する
訳わかんねえ
のまちゃんへのコメント
「‶神聖”を体裁づくる形骸化したヴァチカン」
「自分以外の問題に一切関心を持たない上流階級」
「中指おっ立て作品!」(すみません、お下品で笑)
ふふふ
ブニュエルのキリスト教批判的な作風の原点ですね、映画という武器による宗教に風穴をあけた記念碑的な作品、、、ま、その前にグリフィスが<イントレランス>で暗に揶揄していますが、ブニュエルの場合は挑発的ですね、、、ブニュエル、けったいだけど、すげぇーヤツ!