山師のシャークは金の採鉱者たちが集まるキャンプ近くの村にやってくるが、地元の警察に拘束されてしまう。彼が近隣で起きた銀行強盗に絡んでいるというのだ。しかも、今度は警察が金鉱を州のために没収してしまったので、採鉱者たちが暴動を起こすが、それも平定されてしまう。その頃、暴動に参加したという無実の罪を着せられたカスタンは、耳の聞こえない娘と、娼婦のジンを連れて逃亡の計画を立てていた。密かに船に乗り込んだカスタンたちだが、そこへ留置所から逃げて来たシャークが船を乗っ取ってしまう。付き添ってきたリザルディ神父ともども追われる身となった5人は、ジャングルに逃げ込むが、それは彼らの命がけのサバイバルの始まりだった。


クセの強い4人の男たちと一人の娼婦、耳の聞こえない娘一人、、、互いに憎しむ一方で親しみも持つ構図がいい、、、シモーヌシニョレは京マチ子だな、、、
「起/承」では町での反乱/混乱から、「転」で一転サバイバル映画に、、、映画が別モノの二層になっているようで、、、こういうサラっとした転調がいかにもブニュエルらしい、、、
ジャングルに墜落した旅客機、、、さばいたヘビに群がるアリ、、、凱旋門の風景からの写真、、、悪魔と神父の対峙のような配置、、、これもいかにもブニュエルのイマジネーション
反宗教的な監督はベルイマンもブニュエルもそうだが、「疑わしい」「嫌う」「否定する」「無宗教」と宗教に対する対し方は異なる、、、ベルイマンは宗教に対して疑わしく距離をとっているが、ブニュエルは嫌っている(もしくは笑っている)、しかし、ふたりとも否定はしていない、無関心でも無宗教でもないのだ、、、