目の肥えた映画レビューを書く一人
レイモンYAMATOYA氏の推しがあったので
<セトウツミ>を観た
映画は「画」でみせるもの
言葉に頼るとそれは「劇」
言葉がなくても成立するのが「映画」
そういう意味で言えば
思いきり外れている映画だ
「川辺効果」「水辺効果」といっただろうか
人は川辺に居るとリラックスするのだと
マイナスイオンが関係するのか知らないが
滝や海と同じように「水」のそばでは
人間は心が解放されるらしい
落ち込んだ時などには川などの水辺に
足を運びたくなく習性があるそうだ
この映画のほとんどが
そんな川辺の同じ場所の同じ二人を捉える
そこで二人の高校生が話し続ける
ただ話し続けるだけの映画
ガキのムダばなし
漫才のような掛け合い
何なのこれ?
何やりたいの?
そもそも何でこれを映画にしたの?
テレビの深夜番組でやっていればいいんでないの?
映画は言葉でなく「画」でみせると同時に
独得の個性的な独創的な表現力が重視される
そういう意味では
この映画は言葉だらけではあるが
個性的であり独創的であり
今まで観たことのない類の日本映画だ
全8話のエピソードで構成されているが
第一話、カットワーク
第二話、FIX、長回し
第三話、カットバック
などなど
同じ場所の同じ対象の二人を
ただただ捉えているわけでなく
映画的手法をエピソードごとに駆使している
でも
そんなの関係ねえ
理屈は抜きにして面白い、ただ面白い
このガキ二人を眺めていたい
しだいに笑う
クスクス笑う
ハッハッと声が漏れる
知らぬうちに
すっかり
この映画に引き込まれていた、、、