もう5~6年前になると記憶しているが、
突然かかってきた関西弁の電話の内容はこんなだった
「今日、新宿の伊勢丹の横断歩道で信号待ちしていたら
おたくの車が通りかかって運悪く牛乳の入ったテトラパックを踏みよったんですよ
おたくの運転手さんには何も罪も無いんですが私が着ていた礼服が汚れてしまって
名古屋で葬式があるもんですから急いでましたんで勝手にこちらで礼服借りました
そのレンタル代だけは申し訳ないけど払ってもらえないでしょうかぁ?」
たしかに
うちの会社のマークが入った社員が乗った車が
相手のいう時間帯にその場所を通った
最初のうちは
そんなこともあるんだなぁとスッカリその話を信用し
相手を気の毒にさえ思った
しかし
やんわりした話し方の一方
堅気の人間ではないと感じた
話を進めるうちに
会話の端々に暗に暴力団の一員を思わせるような
言葉もはさんでくるからだ
そしてなんだかんだ理由を付けて
結局は10万円ほどを請求した
こちらは「支払いには同意」するが
相手が指定する銀行口座への「振り込みは拒否」した
ボクの周囲の人間は
その筋の人にわざわざ会うなんて面倒くさいから
さっさと振り込んで終わりにしちゃえと助言するが
ボクはそういうやり方は好まない
どうゆう展開が待っていようと
みすみす相手の言いなりにはなりたくないのだ
「ずいぶん御迷惑おかけしたから謝罪に伺いたいんですよ、その時現金で支払いましょう」
「いやぁ、名古屋の後に大阪の本部に寄って1か月ばかり当番がある」
「それまで、待ちますよ」
「うちの事務所に来ると言うのだな」
「行きますよ、振込なんて失礼だから」
しかし
また電話すると云ったきり
それ以降電話は来なくなった
しばらくして
これとまったく同じ手口の詐欺が頻発していることを知る
ほとんどの人がその手の筋の人が怖いので
会わずに解決できるのならと振込に応じたそうだ
支払いを拒否した人は稀で
ましてやそんな相手に「会いたがった」人はボク以外あまりいないと思ふ、、、