たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

ボクの好きなショット/浮草

<浮草物語>を
カラーでセルフリメイクした
小津作品
<浮草>

小津作品というより
世界一のキャメラマン
宮川一夫作品というべき

随所に
素晴らしい画

とくに
あの雨のシーンは震えるね
スゴすぎる

イメージ 1
うぉ~、さすが宮川、ぞくぞくする~しびれるぅ~

ほかに
参考の画像は見つからなかったが
逆光の顔のカットが幾つかあったが
いいねえ
ボクは逆行の画が好き


小津と宮川の奇跡のコラボレーション
それが実現した経緯には諸説ある

厚田もいいけど
『やっぱり、宮川さんはいいなあ』と
小津の心は呟いただろうね


注意して見ていると
この作品は
アクセントとしての「」が
随所に存在する

赤い
うちわ、笠、ちょうちん、自転車、消火器、帯の線、パンツ、船底、ランプ
列車のライト、火の用心、大入り、ネオンサイン、座布団、バケツ
赤、赤、赤

イメージ 2
たとえば、上の画像の中にある色硝ランプでなかったら、どんな画になる?つまらなくなるでしょ?色彩ってこういうことなんだね、、、


小津はあるシーンで
赤いヤカンを隅に置いたそうだ
ところが宮川が
「誰だこんなところにヤカン置いたヤツは!」と叫んだ

実はヤカンを置いたのは小津だった
本番前に小津は自分でヤカンを笑った

「笑う」は映画業界では「どける」の意味
これが世に言う
小津安二郎・赤いヤカン事件」

これには笑う
さすがの巨匠・小津でも
宮川には遠慮するのだなぁ ハハハ