今の映画
とりわけアクション映画の今のスタイルに
大きく影響を与えたのはペキンパーだ
あんなにカット割って
それは今の人には当たり前のことだし
もっとバンバン五月蠅いぐらいにカット割ってるけど
それもこれもペキンパーから始まったようなもの
だから今の人たちは
いくらジャンピエールメルビルやホークスがペキンパーを嫌おうと
ペキンパーをリスペクトしなくてはならない
もし古い映画という理由でペキンパーを否定したら
それは今のあなたが好きなアクション映画を否定するようなものなのだ
それは自分を否定するようなものなのだ
ペキンパーといえば
圧倒的に<ワイルドバンチ>が人気で
それに比べたら「埋もれがち」であるかも知れないけど
ボクはこの映画が好きだ
砂漠の流れ者/ケーブルホーグのバラード
全てを奪われ
砂漠のど真ん中に取り残されたジェイソンロバーズが
水源(=生命)を見つけ、やがて富を築く
彼のそばには
インチキ牧師と娼婦の恋人がいる
幸福な日々
しかし
復讐を忘れたわけではない
今の幸福な生活よりも
愛する恋人よりも
恨みを晴らすことを選び
その地に残り
復讐を果たす
復讐するは我にあり(本来の正しい意味で)
そして一方で許し
それと引き替えに天に昇る
みんなに看取られながら、、、
バッドエンドのようで
バッドエンドでない
なにか宗教っぽいが
説教臭さはない
PS
ペキンパーの十八番なハイスピード(=スローモーション)を封印し
逆に
低速度撮影(=コマ落とし)で自分へのパロディとする可笑しさがシャレている
砂漠はイイよね
誰も来ないからね
誰にも見られないからね
いつもいつも思うんだけど
ボクだったらこんなところ怖くて暮らせないと思うけど
米国人って暮らすよねぇ