ムルナウの名作
<最後の人>
残酷で哀しい物語
男の「仕事」に対する「プライド」と「金」の話
立ち直れないほどのバッドエンド
ところが
用意されたバッドエンドのラストに
付け加えたような
ハッピーエンドが用意されている
ハッピーエンドを強く求めた誰かに対する
あてつけのような
投げやりな
もうひとつのラスト
バッドエンドになった次のシーンで
唐突に
「ところでその後突然
男に遺産が転がり込んで金持ちになりました
めでたしめでたし」の文字
はーっ!?
そして
金持ちになった男が
ホテルのレストランで
シャンパンを開け
食事を見ず知らずの人たちにふるまう光景
豪華な御馳走ごちそう御馳走
金に任せて喰い散らかす姿に
『これでハッピーか!?』
『どーだ!これで満足か!』と
監督の叫びが聞こえてくるようだ
とかく
ハッピーエンドを求める観客も多い
が
映画は夢を売るだけではない
『ときに哀しいドラマも存在するんだ!』
監督の怒りを感じる
成金的な
超アホらしいハッピーエンドに
監督の意地を感じる