たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

埋もれがちな傑作/極楽特急

ソフィスティケイテッドコメディの名作

名作だけど
やはりこれも
あまり日本では見られていないね

観なくちゃいけない作品だけど
埋もれている、、、

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原題<Trouble in Paradise>
それが何故に<極楽特急>となったか?

「極楽」は「Paradise」からの直訳だとして
何故に「特急」なのか「特急」を付けてしまったのか?

たしかに終盤
「特急に乗って逃げよう」というセリフは出てくるが
結局その特急は登場しないし、乗ることもない

当時の配球会社宣伝部に伺ってみたいところだ、、、

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ツカミがいいんだよね

ビリーワールダーが
ルビッチの弟子だということが
よく分かるようなカメラワークだ

ある部屋で男が倒れている
何があったのが分からないが
キャメラは一旦外に出て移動し
別の部屋へと入っていく
そこに主人公がいるんだね
さてどんな物語が始まるのかなって、、、


男と女の出会いも
ルビッチらしい非常にシャレて面白い

男も女も
どちらも泥棒
だからお互いが泥棒であることを察するね

そしてお互いの物を盗むんだね
そしてその成果の見せあいっこ

延々と続くから面白いね

ドリフかなんかのコントでも
同じようなネタを見たことあるけど
やはりルビッチの笑いは
時代を越えて受け継がれているね、、、

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うちの次男によると
蓮實氏と山田氏による対談で
ルビッチ映画には「扉」がよく映し出されるという話があるそうだが
たしかに気に留めながら眺めていると扉のオンパレード
いたるところに扉が映し出される

扉には
色々な意味を持たせていると解釈できるが
たしかにこれほど度々映れば監督の意図があるわけだね、、、

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そしてマルク兄弟
動き(アクション)でみせる喜劇がある一方

その一方で
ソフィスティケイテッドされた
新しい大人のための喜劇が
ルビッチを筆頭に生まれ
ハリウッドの大きな柱となった

ルビッチはハリウッドに留まらず
小津にも大きな影響を与える
小津はルビッチが大好きだからね

一方
ルビッチと同じドイツ系監督フリッツラングは
黒澤に多大な影響を与え
黒澤の数々の映画で引用されている

ハリウッドの一つの大きな支えとなった
ドイツ系監督

ラング
マックスオフュルス
Oプレミンジャー
Wワイラー
マイケルカーティス
そして

その筆頭にいたのがルビッチであり
みんな彼から学んだ

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