<つばさ><民衆の敵>の名匠
ウィリアムAウェルマンの
大傑作西部劇
西部劇というよりも
西部劇を舞台にした
人間ドラマ
「人が人を裁くということ」
を
考える異色作
ルメットの<12人の怒れる男>は
確実に
この作品から参考している
パンについて考える
そもそもパンは広い場所、美しく広がる風景を見せるために使われた手法だ
今では一般に誰でも広い綺麗な景色を観れば
自然とカメラを右から左、左から右へと振ることだろう
しかしながら
映画においての良いパンは
パンすることにより対象物が変わったっり
対象物が現れて観客に驚きを与えたり
何かを知らせたり
目的と意味がある
たまたま昨日
<アフリカの女王>を観ていたら
良い縦パンがあった
小舟が沼の中で身動きが取れなくなり
絶望の中にいる
と
キャメラは縦に動きだし
その先に広がる
大海原を映し出した
良いパンの見本
牛泥棒のファーストショットもパンで始まる
右から左に2頭の馬がフレームインし
そのナリでパンすると町の景色
この町で始まる物語の始まりを告げる
終わりは反対に左から右へパン
2頭の馬が町を去り
物語の終わりを告げる
映画フリークなら
とにかく
確実に
観なくてはならない作品だ
PS
ところで
<牛泥棒>というタイトルながら
牛は一切出てきません
あしからず