たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

映画感想/おみおくりの作法

原題は「Still Life」
静物画」の意味だそうだ

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たしかに静かに静かに物語は進行する
葬儀の時に息を潜めて物音をたてないようにふるまうように
そんな静寂が漂いながら映画は進行する

邦題「おみおくりの作法」は
シャレてはいるが「作法」という言葉はちょっと違うように感じる

孤独死の人たちを見送ってきた男も、また孤独だった
その「みおくる」役割を続けてきた男の話し

死者がどんな人生であっても
死者に対しては敬意を払い「みおくる」
それがこの映画

私も
たった一人で見送ったことがある
焼き場の係の人と私だけ

送る人が大勢で盛大でなくても
たとえ死者が地味で孤独な人生を送ったとしても
死者は他の死者と隔てなく同等に神聖に感じた

[汝、欲するものを他に与えよ]
まさしくその言葉のようなラストシーン

佳作でした