たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

映画感想/エンパイアオブライト_Empire Of Light

 

作風ってものがない、毎回、観ただけではそれがサムメンデスとは判らない、、、今回は婚期を逃した女性と黒人青年との愛を様々な差別(女性差別、人種差別黒人ユダヤ)を絡めて描く、それぞれのアイデンティティ、、、美しいロケーション、印象的な花火、ロングショットが活きている、ノスタルジックな映画館のセット、鳩のエピソード、、、

 

80年代の様々な映画のタイトル、、、ブルースブラザース、オールザットジャズトランザム7000、炎のランナー、ウーマンインレッド、スタークレイジーレイジングブルピンクパンサー2、チャンス、、、そういえばピーターセラーズ、まったく本作とは関係ないが、ピーターセラーズの元嫁リンフレデリックは最も美しい女優と思う、、、

 

例によって「主役が美しくない」という意見が多い、なんでそうなるのだろ?なんでも主人公が美男美女でないと納得できない人々、クラシックハリウッド的な発想、、、これはオリビアコールマンで正解!今もっとも巧い女優、、、こまやかな心遣い、優しさ、その裏に潜む精神のバランスの乱れに苦しむ姿、上手く演じている、、、

 

よくこの作品の評で「映画愛」みたいなことを見掛けるのだが、映写室のシーンだったり、観客席で映画を観て涙を流しているシーンがあるからって、それを「映画愛」とは俺は思わないんだ、むしろ<バビロン>全編にこそ俺は映画愛を感じるね、、、

 

ボクは免許を持っていないが必要性があり35のフィルムを映写機にかけていた時期がある、もちろん劇場でではない(公道は免許がないとダメだが、私道なら免許の必要のない運転免許証と同じ理屈)、、、ほとんどの人が「フィルムだろうがデジタルだろうが、そんなこと知るか、スクリーンに映るものを観ているだけだ」と言うだろう、フィルムに対する思い入れはほとんどの観客にない、そういう観客と明らかに違う自分史がボクにはある、俺の身体の半分はフィルムによってできている、、、フィルムから放たれる「光」はボクにとって特別なものなのだ、、、

 

3.5

La bande-annonce d'Empire of Light présente l'Ode au cinéma de Sam ...