新宿と沼津を舞台に
19歳の映画ヲタクと大部屋出身の映画狂が出会い過ごした青春の日々
1968年を舞台にした1978年の映画
登場人物はちょうどボクより一回り年配の世代
この世代の人たちは本当よく映画をよく観ている
そんな世代の青春映画物語
「ハタチ前に童貞を捨て、年間365本の映画を観る(もちろんこの当時は劇場で)
そして、それを20年続ける」
うちの次男の友人で
映画観るため深夜バスで東京まで来たのがいたけど
この映画の主役も
映画観るために沼津から新宿にやってくる
それが冒頭の二人の出逢いとなる映画館
「暴力脱獄っていいタイトルだな」と片方が言うと
「原題(CoolHandLuke)の方がもっといい」と応える、、、
新宿の国鉄のアンダーパスから地上に出た二人
一人がもう一方のタバコに火をつける
後方にドロン6ブロンソン<さらば友よ>のポスター、、、
映画館を出ると土砂降りの雨
男は雨の中をあの映画のジーンケリーのように踊る、、、
ま、いろんな映画のオマージュが登場する
ラストはタクシードライバーのノリ出だし
いろんなポジションから狙った構図が満載
16mmからのブローアップぽい画調や
墨を足したような色調
セピア掛けたり、紫がかったり
ラッシュキズみたいな雨を降らしたり
ま、各各ショットを眺めているだけで
この監督の趣味が覗けるようで楽しい、、、
そして、「恋の季節」「グンナイベイビー」とか
当時のヒット曲も懐かしい、、、
副題の「インディアンサマー」って
小春日和のことだよね
浪人生活時代という暗い冬の時代に
主人公が出会った二人はポカポカ暖かい存在だったんだね
原田眞人監督の暗く温かい青春時代の回想(と妄想)、、、
いい感じの「黒」
ぜったいドンシーゲルだし、、、
こういうのやりたい感が学生映画っぽいノリで 楽しく微笑ましい、、、