たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

食は映画なり/揺れる大地_La Terra Trema (Episodio del Mare)

 

<揺れる大地>は食べていくことの大変さを描いた

ヴィスコンティ初期のネオレアリズモの傑作だ

 

人って

景気がいいとき、豊かで不安のない時は

よく笑い、笑顔が絶えない

 

しかし

シチリア島で漁師を営む者は

仲買人に買い叩かれ非常に貧しい生活を強いられる

 

f:id:toughy:20200212144427j:plain

 

主人公の一家も

イワシとパンと赤ワイン1杯が日々の糧だ

働いて働いて、毎日これだけを得るために必死に働いている

 

一方仲買人の一家は

ナイフとフォークで肉をたらふく食べている

 

f:id:toughy:20200212144513j:plain

 

主人公の一家も

仲買人から独立してから豊漁で大量のイワシをとり

イワシの塩漬けを30樽漬けている時には

「これでひと財産できる」と、みんな笑顔だった

 

f:id:toughy:20200212144439j:plain

 

その後、嵐で船を失い、職を失い、食を失い

一家が食べることに苦労しても

憎しみやプライドや意地が邪魔して

仲買人に頭を下げて働かせてもらうようなことはしない

 

何も悪いことをしてない

むしろ皆のために、搾取されている皆のために立ち上がったのに、、、

 

f:id:toughy:20200212144406j:plain

 

それでも

とうとう飢え死にしそうになると

仲買人に頭を下げて漁師に戻る

 

仲買人たちは大笑いで主人公を迎える

主人公の完全なる敗北

 

しかし、食べなければ生きていけない

生きるのは厳しいが

生きていれば、また道は開けるかもしれない

主人公は再び過酷な漁に出る、、、

 

f:id:toughy:20200212144332j:plain