傑作とまでは思わなかったが、ベルリン国際映画祭金熊賞とアカデミー外国語映画賞を獲得している割には、近年「埋もれている」と評判の本作、
あらすじ
ファシズム台頭するイタリアで、ユダヤ人大富豪の娘と中流ユダヤ人一家の息子は幼馴染で、男は女を愛していたが、女は男の愛を拒んでいる、、、何度も拒否にあいながらもストーカーのように再三現れ愛を告白するが叶わない男、、、とうとう未練を断ち切り土地を離れる男だったが、女は土地に残ったために収容所へと送られる運命に、、、
ブレッソンの<やさしい女>に続きベルトルッチの大傑作<暗殺の森>を経て、デシーカの本作に連なる「巨匠転がし」ドミニクサンダ、、、その後もヴィスコンティの<家族の肖像>再びベルトルッチの<1900>と「おやじ垂らし」いや「巨匠たらし」ぶりは健在だったが、70年代の強烈な印象の割りに80年代以降は地味な仕事ぶりが残念だ、、、しかし、ドミニクは目力が強いというか、その貫禄は銀幕デビューからのもので、演技力を超えたオーラがスクリーンから放たれる、、、
一方監督のデシーカだが、60年代以降のデシーカはあまり感心しない、やはりネオレアリズモこそがデシーカの輝く場所だったような気がする、、、音楽の使い方は相変わらず下手だし、極端なクローズアップとか半端なズーミング、ちょっと面白いパンはあったが落ち着きのないキャメラワーク、アングルにこだわるがフレーミングが疎かみたいな、、、
ドミニクの雨に濡れたシャツから浮き出るお胸がエロかったなぁ、、、
「駅」再会と別れ、2パターンを同ポジで撮影するあたりは良かった、、、