たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

映画感想/三度目の殺人

ノーランを観るか?
是枝を観るか?
迷う

そして、是枝になる、、、

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弁護士の福山雅治

殺人で30年の服役を経て
再び殺人を犯した役所広司

その被害者の娘に広瀬すず

その母、斉藤由貴

みんな役者がいいね
役所はやはり上手いね、、、


サスペンス、ミステリーを期待すると
期待ハズレと感じる観客も多いだろう

今回
すこしエンタメに軸足を
少し移した感じに感じるが
それでも、あくまでも是枝だから

物語を語るだけの人ではないから

ある状況にある人々を
描くのではなく、映す人だから

たんなる法廷ものの面白さだけを
映画にはしない

物語性よりも情緒性を優先する
いつもの是枝

今回はカットを割ってる
ざくざくカットを割る

でも
いつも通りFIXの画は少ない
本編の5ないし、ほぼ6割かたは
キャメラが上下左右もしくは手前に奥に寄る引く動いている
意識しないと一般の観客は気づかないほどの
超スローに動いている

そして外光を取り入れた
屋内撮影が美しい

やはり逆光は、是枝の武器だ

そして手
面会室を仕切る強化プラスチック樹脂を挟んで
手と手を重ねる犯人と弁護士
映画<メッセージ>

「だんだん熱が伝わってくるんです、そうするとあなたの考えていることが分かるんです、やってみます?」「忖度して」「真実を知らなくていい、どうやって裁判に勝つか」「お父さんが守ってやる」「涙は流せるんだよ」「食品偽造」「その汚い金で貴方は育ったのよ」「不倫依頼殺人」「十字架」「墓を掘ったらカナリヤの死骸出てきました、5羽」「群盲象を評すの小話」「器」「誕生日に雪でバースデーケーキを作った」「死んでも構わないヤツだ」「殺してないんです、最初にそう言いました」「一匹は逃げました」「逃がしたんです」「誰かを裁くかは、誰が決めるのでしょう」

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裁判に真実は必要ない

裁きに相応しいストーリーが
必要なだけ

「三度目」の殺人は
自分自身を殺すこと

善人か狂人か

真実は墓場まで持っていく
いや、その前に空に放す、、、

是枝フリークとしては
本年度ナンバー1映画確定、、、

3.5☺