うちは古い4階建てのビルで
うちの裏に
独り暮らしのおばあちゃんの2階建ての一軒家がある
うちの屋上から見て
天井のアンテナが倒れているのを発見した時は
「おばちゃん、屋根のアンテナ倒れてるよ」なんて
声をかけることはあったが、
十年前のその時は
珍しくおばちゃんから
「たっふぃーちゃん、屋上上がらせてくれない?」と言ってきた
「屋上からうちの屋根を見たいのよ」
「どしたの?」
「こないだね、近所の工事現場の人が訪ねてきて、うちの屋根がひどく破損しているから、修理しましょうか?って言うのよ」
「ふーん」
「どんなふうか確認したいじゃない」
そんな話をしながら屋上に上がり
おばちゃんの家の屋根を二人で見下ろしたが
とくに「ひどい破損」は見られなかった、、、
そして、つい最近の事
義理の父母の家にもまったく同じことが起こった
近所の工事現場からたまたま見て
「お宅の屋根が破損していますよ」と言ってきた奴等が現われた
「はしごをかけるから一緒にあがりませんか?」
「直さないと家が傷んで建て直しになりますよ」
「修理には200万ほどかかります」
義父は即答を避け
「よそで相見をとる」と答えると
名刺を置いて帰った
しばらくして義父は
建設現場を訪ね
監督さんに名刺を見せ
「こんな人は働いていますか?」と尋ねると
「こんな人は出入りしていないよ」と答えながら
屋根を見てもらうと
「何も破損も、直すべきとこもないよ」と
その現場監督は云った、、、
家にいても、会社でも
怪しい電話が頻繁にかかってくるね
こんなシノギしている自分を
情けなくならないかなぁ
良心の呵責に少しは苛まれないのかなぁ
「ない」んだろうね、
だからそういうことが出来るんだからね、悪党なんだね
だからそういうことが出来るんだからね、悪党なんだね
世の中、悪党が多いよ、、、