怪しげなタイトルに緊張せず
日本酒でも片手に
ときに大笑いしながら
ときに少し深刻に
そんな風に鑑賞する映画
監督は増村保造
しかし増村は何を境に
いつからこんな風になってしまたのだろう
この映画の前後には
<赤い天使>や<華岡青洲の妻>、そして<でんきくらげ>を撮っている
まったくこんなそぶりは見せていない
いったい何が増村をそうさせたのか?
主人公の二人
緒形拳と安田(大楠)道代の演技が
異常にテンションが高いのだ
テレビドラマの
あの<スチュワーデス物語>といえば
古い人には分かりやすいかも知れない
あのドラマには増村も大きく関わった
あのテンションがこの作品を支配している
誇張した演技
過剰な演技
見ているコチラが赤面してしまうような演技
それが真剣であればあるほど
むしろ観客には笑いとなる
ただし映画のストーリーは深刻だ
「半陰陽」の問題を扱っている
オリンピックを目指す女性アスリートが
事前のメディカルチェックにおいて
「女性」と認められない
しかし
女性でもないが男性でもない
男性でもあるが女性でもある
両方の性が認められるために
オリンピックの出場が危惧される
さて
この二人の師弟は
どのようにこの困難を乗り切り
どのようなラストを迎えるのか